資料写真=高雄に住む先住民16族の合同豊年祭の模様

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(台北 22日 中央社)台湾初の国立原住民族(先住民)博物館が南部・高雄市の澄清湖風景区に建設されることが21日、分かった。原住民族委員会のイチャン・パロー主任委員が同日、記者会見で発表した。開館後は台湾の歴史・文化の起源を紹介する窓口としての役割を担い、異文化との交流や対話を促進するとともに、先住民文化の普及や保存を推進する場として活用される。

建設地を巡っては、当初は北部・新北市鶯歌区に決まっていたものの、昨年の政権交代などの影響を受け、改めて選定作業が行われた。再選定では新北市や高雄市、桃園市など8県市が名乗りを上げた。

高雄市に決めた理由について同委員会は、高雄市と近隣3県市に18万人近い先住民が居住し、人口が密集している点や交通の利便性、約14ヘクタールに及ぶ広大な建設用地などを挙げている。

2023年の完成とオープンを予定していたが、建設地の変更に伴い、建設計画は修正される。同委員会は、早急に推進計画書を行政院(内閣)に提出し、その後に総合的な設計や文物収集、建築デザインなどの準備作業を進めていくとしている。

(余暁涵/編集:名切千絵)