行けなくなった野球観戦チケットを活用して子どもたちに笑顔を届けたい
[Jステーション-広島ホームテレビ]2017年8月28日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」で、チケットを子どもたちに贈る取り組みが紹介されました。
広島東洋カープの試合のチケットはどれも完売状態ですが、そんな中、ファンの協力を得て、少しでも子どもたちに試合を楽しんで笑顔になって欲しいと、活動している男性がいます。
広島東洋カープ(kagawa_ymgさん撮影、Flickerより)
「AKA-SHEETプロジェクト」
北広島町にあるカレーと軽食のカフェバー「カレ屋房」を営む古原嗣健さん。
「(カープ戦)に行こうと思ってたけど、行けなくなったチケットを、ハンディキャップのある子どもたちに渡せたらいいなと思って」と古原さん。
様々な理由で試合にいけなくなったファンからチケットを譲りうけ、ハンディキャップを持つ子どもたちや、母子家庭、父子家庭にプレゼントする、「AKA-SHEETプロジェクト」を今年4月から始めました。
この活動を始めたきっかけを伺うと......
「うちの孫に障がいがありまして、時期が同じころ、女房が病気で余命宣告されまして」こういった状況の中、自分ができることは何だろうかと考えさせられ、この活動にたどり着いたそうです。
古原さんと共にプロジェクトを支える一人が、東京在住のカープ女子、木村聡子さんです。
年間指定席を持つ木村さんは、ネットなどでのチケットの高額転売に憤りをおぼえていたと言います。
「古原さんの試みを素晴らしいと思いました。日曜日とか土曜日とかの巨人戦や阪神戦とか人気のあるカードは、日頃なかなか行けない方に譲る素晴らしい機会だなと思って、それで参加することにしました」と木村さん。
友人の三谷隆さんも、活動を応援しています。
「私が行けない日に、無条件で渡してあげたいと、そういった小さいことの積み重ねが大きくなっていけばいいかなと」と三谷さんは言われていました。
古原さんが何より励まされるのは、プレゼントされた子どもたちの反応です。
AKA-SHEETで観戦した人からは、「(子どもは)学校で少し辛いことがあったりもしたのですが、カープのためにがんばると言っていました」といった感想が聞かれました。
古原さんは、インターネット配信の番組でも、チケットの提供を呼びかけています。
「どこかの誰かが、喜んでくれているかもしれない、笑顔になってくれているかもしれないという、そういう心の豊かさにつながる活動だと思っているので、(この活動が)広がって行けばと思う」と古原さん。
この小さな助け合いの輪が、さらに広がっていって欲しいですね。(ライター・石田こよみ)