E・マスク、「火星入植について何か質問ある?」に答える
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スペースXの創業者イーロン・マスクCEOは9月27日、メキシコで開催された第67回国際宇宙会議でのスピーチで、火星に100万人規模の入植を行う構想の概要を述べ、火星に巨大な植民地を建設するまでに「40〜100年」かかるだろうとの予想を示した。
それに続いてマスクは10月23日(米国時間)、Redditの質問スレッド「Ask Me Anything」(何か質問ある?)を利用して、人間がどのようにして火星で生き延びるか、そして火星に行くための宇宙船の技術的な詳細について、さらに説明した。
15件の質問のなかには、ロケット「ファルコン9」に関するものをはじめ、さまざまな質問があった。
「最初の火星入植者の仕事」は、「ロケット燃料工場の建設と燃料問題の解決だ」とマスクは答えた(火星大気中から入手したメタンや水を利用した燃料合成が計画されている)。また、「Mars Base Alpha」と呼ばれる発電システムの建設も行うという。
最初の入植者12人が生活する建物については、「カーボンファイバーの枠組みとガラス窓を使って、火星上に複数のジオデシック・ドームを建設する」と答えた。
さらにマスクは、「採鉱やトンネルを掘る大量のアンドロイド」も使うことになるだろうと述べた。少なくとも半自律的に動くと推測されるアンドロイドたちは、人類が火星で生きるために必要な実験が行われる地下空間の建造に使われる。
マスクによれば、高機能カーボンファイバー製の巨大な宇宙船「ITS」(惑星間輸送システム)とそのブースターは、メタンを加えた液体酸素を燃料に使用する42基のエンジンによって、13,000トンの推進出力を得られる見込みだという。
ITSの建設と開発は、2025年から始まることになっている。これに先駆けてスペースXでは、2018年から2年ごとに、火星に無人探査機「ドラゴン」を送り込み、燃料合成などの準備実験を行う計画だという。