『スマスマ』ではお通夜状態が長らく続いた

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 SMAP解散にともない、年内いっぱいで終了が伝えられている『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)。来週8月22日のオンエアは、同局の昼の生ワイド番組『バイキング』から坂上忍(49)、『直撃LIVE グッディ!』から安藤優子(57)の大物2人が出演することが明らかとなっている。

「安藤さんは8月3日に収録されたスタジオの雰囲気について『全体的におとなしめというか、何か緊張感が漂ってるなということをそこはかとなく感じていた』と指摘。さらに坂上さんは観客が入っていない中での収録に対し、『以前は観客が入っていたし、先日は入ってなかった違いもあったと思う。さらに1月の騒動があった中での収録だったので、多少の違和感はあったと思う』と、それぞれの生放送内でコメントしています。でも、これって改めて考えてみれば異常ですよね?」

 と指摘するのはさる制作会社ディレクターだ。

「1月のグループ分裂報道、そして『スマスマ』での生謝罪以来、メンバーは放送中、目も合わせず、ろくに会話もしないようになってしまった。もしこの原因がキムタクと他の4人の対立関係にあったとして、最悪な雰囲気の番組を誰が観たいというのでしょうか? 熱心なファンはひいき目で、『もともと嵐のような仲良しグループじゃない』と擁護していますが、テレビ番組の歴史の中でもありえないこの『お通夜』放送を、こともあろうに7か月も続けてきた。これを、『プロ失格』と言わずして何というのか」

■キムタクの呼びかけにまさかの行動?

 確かに、元マネージャーI氏をデビュー当時から慕ってきたメンバー4人からすれば、一度はジャニーズから一緒に離れようとした木村拓哉(43)の”裏切り”は、心の底から憎むべきことかもしれない。しかしそれ以上に、彼らのテンポの良い掛け合いや、どんなゲスト相手でも楽しい笑いを提供してきた『スマスマ』で、木村のリアクションに対する無表情や、無言を貫く4人の態度は、視聴者の信頼を自ら失わせてしまっている感もある。

「そんな木村に対して最も”ノーリアクション”を貫いてきたのは香取慎吾(39)でした。どんなにキムタクに憎悪を抱こうと、笑顔で収録に臨むのがプロのはずなのですが、それも叶わなかった」(前出・ディレクター)

 子どもからお年寄りまで、この番組を楽しみにしてきた視聴者に気を使わせる雰囲気。そして、冒頭の安藤・坂上のように大物ゲストにも心配させるようなグループは、解散が正解だったのかもしれない。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。