グラドルでおなじみ「ソフマップ」イベント会場って、どんな場所? 伝説のステージに記者が行ってみた
「ソフマップ」――この言葉からあなたが思い浮かべたのは、パソコンに強い電器店? それとも水着姿のグラビアアイドルの背後に並ぶ、青・白のロゴパターン?
そう、東京・秋葉原(および大阪・なんば)のソフマップ各店には、旬のアイドルが多く出演するイベント会場としての顔がある。特にグラビア界隈ではまさに「聖地」であり、無数の美女たちがあの背景の前で、セクシーなポーズを決めてきた。ネット上では今や、「ソフマップ」といえばそれだけで、グラドルの代名詞的存在だ。
こんな感じで、ソフマップロゴの前に立ってますよね。というわけでこんにちは、Jタウン探検隊です
だが、ふと考えてみると、なんでソフマップなのだろうか。また、あの「ソフマップ背景」は、どんな場所なのだろうか。
Jタウン探検隊、出動である。
イベントがない日の会場はどうなっているのかというと...
というわけで訪れたのは、秋葉原駅電気街口から徒歩3分、ソフマップ・アミューズメント館である。この日は平日。ソフマップでのイベントの多くは土日に集中しており、この日は何の催しもない。
「どうぞ、こちらです」
広報担当者さんに案内され、あの「ソフマップ背景」があるという8階のイベント会場へ。と緊張しつつエレベーターを降りた一行を待ち受けていたのは、意外にも積み重なったダンボールだった。
実はちょうど年度末(取材は2016年3月)だったため、在庫が一時的に会場に運び込まれていたのである。普段はこんなことはないらしいので、ある意味レアな光景だ。
というわけで、これがイベントのない日の会場の様子(ソフマップ提供)
ダンボールを避けながら奥に入ると、グラビア界の「聖地」が、真っ白な蛍光灯に照らされてそこにあった。
「ロゴ」があるのは、ステージの両端。その意外な理由は?
普段、ニュース記事などに登場する「ソフマップ」といえば、下の写真のような「角」の空間だ。
実は、この「角」はこのグラビア会場のほんの一部。ステージの両端の部分なのである。逆に言うと、ソフマップのロゴが描かれているのは、ステージの端っこだけで、中央部は白塗りのままだ。逆ならわかるが、これはいったい?
首をかしげる探検隊の元に、長らくソフマップでのイベントを手掛けている担当者さんがやってきた。さっそく、疑問をぶつけてみる。
「この会場では、グラビアアイドルさんとツーショットの写真が撮れる撮影会なども行っています。そのとき、中には背景が『ソフマップ』じゃない方がいい、という方もいるので、こうして真ん中は白にしているんです」
ああ、なるほど!
担当者さんによると、ソフマップでのイベントが始まったのは2007年。かつてこの地にあった「ヤマギワソフト」で同様の催しが行われており、これを引き継いだ形だ。
「ライブがある歌手などとは違い、グラビアアイドルとファンが会える機会はあまりありません。このイベント会場は、そんなアイドルたちと身近に接し、握手ができたり、撮影の裏話などが聞けたりする数少ない場なんです」
この「角」に立つのが憧れでした!
このアミューズメント館8階では、土日などを中心に年間数百回のイベントが催されている。「アキバ☆ソフマップ1号店」など他の店舗も合わせれば、その数は1000を超える計算だ。スケジュール調整など苦労も多いという担当者さんだが、
「イベントが終わって、常連さんがたまに『よかった』と声をかけてくれる。そういうときはやはり嬉しいですね」
ところで「ソフマップ」のあの背景といえば、時にはさまざまな形でネタにされることもある。この辺、どう思っているのか尋ねたが......「2ちゃんねるとかでの反応なんかは、あまり見ないんですよ」とのこと。
というわけで、記者も実際にこの「角」に立たせてもらった。
緊張してしまって棒立ちなのはさておき、写真の質感が確かに「ソフマップ」っぽい。
理由はやはり、照明だろう。参加者がより綺麗に出演者の写真を撮れるようセットされた蛍光灯の光が、この会場をやはり特徴づけているのだと実感した。
「出演するアイドルの方からも、『この「角」に立つのが憧れでした!』と言ってもらえるんです。お客さんにも、このロゴを背景に記念撮影したい、という人がおられますね」
担当者さんは、そう言ってステージの一隅を見つめる。その視線には、この空間への強い愛着が感じられた。