INSIGHT NOW! 編集部 / クイックウィンズ株式会社

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今日、2月1日は「琉球王国建国記念の日」です。

琉球王国は沖縄本島を中心とし、1429年から450年間続いた王朝です。本州の歴史でいうと室町時代、戦国時代、江戸時代の間、ずっと続いていたことになりますから、とても長命の国だったと言えるでしょう。江戸時代に薩摩の侵攻を受けたのちも独立国家の体裁を保ち続け、明治新政府の廃藩置県によって沖縄県となるまで王統制は続きました。

2月1日が建国記念日となっているのは、『琉球王国が対外的に認定された日付が確認できる最古の文書』に基づいているそうです。『1425年中国、明王朝の宣徳帝が琉球王国の尚巴志を王として認定した書簡が琉球の交易記録書「歴代宝案」の中にあり、2月1日と記録されている。』( 沖縄県観光事業協同組合制定)一般に伝わっている成立年より4年ほど早いのが気になりますが、諸説あるのでしょう。

琉球王国は中国と日本、双方の影響を受け、独特の文化を育みました。日本語とは異なる琉球語を話し、歌も踊りも工芸も武芸も、みな独自の発展をとげました。例えば本州の短歌は5・7・5・7・7の31文字ですが、「琉歌」は8・8・8・6の30文字のものが知られています。アニミズム、祖霊崇拝を基本とした独特の宗教も、その地に深く根付いています。今も沖縄に残る琉球文化は、ここが長らく異国であったことを思いおこさせます。

琉球王国も、沖縄も、諸国に翻弄され続けた歴史を持っています。日本の主流となっている歴史観とは異なる歴史観がそこにはあります。仲間由紀恵主演で舞台、ドラマ、映画にもなった池上永一著「テンペスト」は、19世紀末の琉球王朝を舞台にしたとてもドラマチックで面白い物語でした。沖縄リゾートに観光に行くだけでなく、こういう身近なところから琉球を知るのもまたいいのかもしれません。