侍ジャパン日本代表の小久保裕紀監督【写真:編集部】

写真拡大

1次登録メンバー外から唯一の選出、「1次の時も議論になっていた」

 11月に日本、台湾の共催で行われる国際大会「WBSC世界野球プレミア12」に向け、侍ジャパンの最終メンバー28選手が9日に発表された。サプライズは、1次登録メンバー45選手から漏れていたヤクルトの中村悠平捕手が逆転選出。同日、記者会見を行った小久保裕紀監督は、その理由について説明した。

 指揮官は「(中村悠について)1次(登録メンバー)の時もけっこう議論にはなったんですけど、最終的に外すとなった」と説明。ただ、ヤクルトはリーグ終盤で他球団と差をつけ始め、14年ぶりにリーグ優勝を果たした。その戦いぶりを見て、逆転選出を決めたという。

「その後のヤクルトの優勝までの軌跡を見て、投手陣が課題だったというチームを最下位から優勝に導いた正捕手への評価。最後の最後で、私も含めてコーチ陣の意見が一致した」

「セ・リーグのキャッチャーとして必要だろうと思った」

 トップチームロースターの中で、負傷した西武・高橋朋己と中村悠を入れ替え、最終メンバーにも選出。中村悠はまさに実力で最後の椅子をつかみとった。

 さらに、セ・リーグの投手は菅野、澤村(巨人)、藤浪(阪神)、前田(広島)、大野(中日)、山崎康(DeNA)と6人がメンバー入りしたとあって、小久保監督は「セ・リーグの優勝したキャッチャーとして、セ・リーグの投手もけっこう(メンバーに)入っているので、セ・リーグのキャッチャーとして必要だろうと思って招集した」と明かした。

 捕手は、中村悠の他に嶋、炭谷と小久保ジャパンの常連メンバーが名を連ねた。ペナントレースで実力を見せつけた男が、レギュラーの座も掴み取れるか、注目が集まる。