今日は何の日 9月18日は「かいわれ大根の日」/INSIGHT NOW! 編集部
今日、9月18日は「かいわれ大根の日」です。
1986年(昭和61年)に日本かいわれ協会(現・日本スプラウト協会)が、かいわれ大根のよさをアピールしようと制定しました。8の字を横にして1を立てると、かいわれ大根の姿(竹トンボ型)になるためだそうです。
かいわれ大根というと、1996年(平成8年)のO-157流行時の「カイワレ事件」をいまだに思い出す方も多いことでしょう。当時、流行した病原性大腸菌O-157の発生源が大阪の業者が出荷したかいわれ大根であるとの厚生省の中間発表により、かいわれ大根への風評被害が発生し多大な損害を出しました。その後の立ち入り検査でO-157が発見されなかったため、当時の厚生大臣菅直人氏が謝罪会見でかいわれ大根を自ら食すというパフォーマンスに及び、話題になりました。
このカイワレ事件は、2004年の大阪高裁の判決で、厚生省(当時)の公表によって「被控訴人が被る打撃や不利益に思いを至せば、その時点では、公表すべき緊急性、必要性があったものということはできない」「公表方法の選択が政策的判断であるという見地に立つとしても、その判断には逸脱があり違法である」と当時の菅大臣および厚生省の過失を認定し、国側敗訴が確定しています。
ところで、かいわれ大根は昭和50年代以降に安定供給されるようになるまで、あまり一般的ではない高級野菜でした。そのためか、比較的新しい野菜であるように思われますが、実は、平安時代から食べられていたそうです。江戸時代の「年中番菜録」(1849年)と言う本には、かいわれ大根のレシピも載っているとか。
最近では、かいわれ大根に代表されるスプラウト(新芽)商品は、多種類が販売されています。エンドウ豆の新芽「豆苗」やブロッコリー、マスタード、ラディッシュなど、それぞれ豊富な栄養素やピリッとした辛みを売りにしています。主菜にはなれなくても、わき役としての存在感を示すかいわれ大根。水耕栽培で通年安定供給されますので、今日は食卓に控えめな辛さといろどりを加えてみてはいかがでしょうか。