中国メディア環球網は18日、中国が戦闘爆撃機「殲−18(J−18)」の開発を本格化させた模様と報じた。これまでに出てきた情報では、ロシアの「Su−34」のコピーである可能性が高いが、中国側が「コピー開発」と見せかけ、ロシアに「Su−34」の売却を促す“謀略”との見方もある。(イメージ写真提供:(C) Andrey Artsiukhouski  /123RF.COM、ロシア空軍保有のSu−34)

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 中国メディア環球網は18日、中国が戦闘爆撃機「殲-18(J-18)」の開発を本格化させた模様と報じた。これまでに出てきた情報では、ロシアの「Su-34」のコピーである可能性が高いが、中国側が「コピー開発」と見せかけ、ロシアに「Su-34」の売却を促す“謀略”との見方もある。

 「J-18」については情報が少なく、型式番号についても「J-17」とする見方もある。中国国内では「想像図」などが発表されたことがあるが、複座式であることを含め、ロシアの「Su-34」に酷似している。「Su-34」の写真に画像処理を施したとみられるものもあるという。

 「Su-34」の初飛行は1990年。ただしソ連崩壊にともなう混乱で、ロシア軍が運用を開始したのは2007年だった。

 これまで、ソ連またはロシアが中国に「Su-34」売却したことはなかった模様だ。しかし、混乱期のロシアで長期にわたって「放置」された機体だけに、情報が流出した可能性を否定するのは難しい。

 一般的には中国は、Su-34のコピーで一定の成果を上げつつあるとの見方が多い。ただし、中国で出所が不明な「Su-34に酷似」した画像が発表されていることから、米国では中国が“謀略”をめぐらせているとの見方も出ている。

 ロシア側の考えを誘導し「中国はSu-34のコピーが完全に可能だ」、「コピーされるなら売却して利益を得た方がよい」と判断させようとする中国側の「心理作戦」との見方だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Andrey Artsiukhouski  /123RF.COM、ロシア空軍保有のSu-34)