東京都の石原慎太郎知事は19日、都庁で行われた定例記者会見で、後半国会の重要法案の一といわれる教育基本法改正案の論争を、「ナンセンス」と一刀両断に切り捨てた。

 同改正案の争点の一つである「愛国心」を巡る国会論争について、知事は、法規範性を持つ学習指導要領に規定されていることを指摘して「国会議員がそれを知らずに議論していることは滑稽」と断じた。さらに、「国について知らなければ、愛国心は生まれない」と語り、教育の現状を反省すべきであると国を批判、「ナンセンスですよ、国会のやってることは」と語気を強めた。

 また、来春の知事選への出馬表明について、2016年夏季五輪大会の招致を目指している石原知事は「リップサービスだ」と笑って答えた。しかし、すぐに真顔に戻り「私がやらないわけにはいかんだろ、言い出しっぺだから」と、この時期に出馬表明する考えを明らかにした。【了】

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東京都(石原知事記者会見)