東証社長「認識の甘さあった」
![20日、都内中央区の東証で引責辞任の会見に臨む鶴島琢夫社長。(撮影:吉川忠行)](https://image.news.livedoor.com/newsimage/4/0/4d0f30d6bf974bb8c4-m.jpg)
鶴島社長は「システム障害が続発して市場関係者に大変な迷惑をかけた」と陳謝。「処理をするのはシステムだが、それを運営するのは人間。そういう認識に甘さがあったということは率直に感じる」と東証のシステム管理の不備を認めた。その上で「異常な状況を前提とした市場管理に反省材料が残った」と課題を挙げ、「残る職員は重い課題を背負うことになるが、今回の経験から足元を見つめなおして、しっかり取り組んでくれるものと確信している」と述べた。
東証トップの座は、2001年の株式会社化後の初代社長に就いた土田正顕前社長までの6代37年間、旧大蔵省OBの次官級経験者の指定席だった。04年1月に土田氏が急逝すると、元東証副理事長だった鶴島氏が同年4月、生え抜きとして初めて社長に就任した。その際も「天下り人事」批判を避けるため、民間から人選したが適任者が見つからず、鶴島氏を引っ張り出したため、「西室後」のトップ人事は難航するのではとの見方が強い。後任について、鶴島社長は「東証出身の方が職員の励みになる」との考えを示したが、「突発的なタイミングなので、私が望ましいと考えていることを実現するには難しいと思う」と話した。【了】
■関連記事
東証会長、社長兼務は「6カ月」