ビデオカメラや映像編集用パソコンなど機材がそろった「メディア・カフェ」店内

写真拡大

NPO(非営利団体)法人のインターネット放送局「OurPlanet-TV」は21日、市民が自由に映像を制作、ネット上に発信できる「メディア・カフェ」を東京都千代田区にオープンする。店内にはハンディカメラや映像編集用パソコンなど番組制作に必要な機材がそろっており、同TVでは「初心者でも簡単に番組を作れる。市民メディアの拠点として利用してほしい」と話している。

 同TVは、元NHKアナウンサーの小林りかさんとMXテレビで番組制作をしていた白石草さんが2001年に設立。市民とフリージャーナリストが制作したドキュメンタリーなどを配信している。05年4月にNPO法人化し、ピーター・バラカン氏らが理事に就任した。編集方針や取材の仕方など市民の番組制作をサポートするワークショップを週1回開いている。

 店内は約45平方メートル。ビデオカメラ3台と画面上で自由に映像編集できるパソコンのほか、カメラ、ピンマイク、ミキサーなどをそろえたライブ配信も行えるスタジオを準備。ブロードバンドにも対応している。一般客でも入会金と年会費それぞれ500円でカフェ会員登録すれば機材の利用ができる。正会員は入会金5万円と年会費1万円で、ほかに賛助会員やボランティアの活動会員がある。入店のみなら無料。

 また、ジャーナリストの故青木貞伸さんのメディア関連の書籍約500冊が閲覧できるコーナーや、セルフサービスでコーヒーなどのドリンクも飲める。

 小林さんと白石さんは「今まではテレビ局のように設備の整った施設でしか番組制作ができなかったが、ネットならだれでも自分で作って発信できる。またネットは簡単に国境を越えて全世界とつながることができる媒体。作品発表の場を望んでいる市民も多いのでは」とネット番組制作の醍醐味を語っていた。

 同カフェの営業時間は、月、木、金曜日が午前11時から午後9時まで。火、水は午後6時まで。土は午後1時から同6時まで。日曜、祭日は休み。問い合わせは、電話(03)3296-2720。【了】