“虎”たちの多くが荒波に飲まれ消えていった

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 2000年代前半にヒットしたバラエティ番組「マネーの虎」(日本テレビ系)。挑戦者が審査員役の社長に事業計画をプレゼンテーションし、成功したら出資金を得る――そんな企画の斬新さが人気を博し、司会役の俳優、吉田栄作による「ノーマネーでフィニッシュです」の決めぜりふも一世を風靡した。

 番組にはラーメンチェーン「ナンデンカンデン」の川原浩史氏や、歌手の故・美空ひばりの息子で「ひばりプロダクション」の加藤和也氏など、「虎」と呼ばれる多くの名物社長が登場した。

罵倒にめげず、萌え系抱き枕で大成功

 かつて栄華を誇った多くの「虎」だが、現在は莫大な負債を背負ったり、会社が倒産するなど苦境に立たされている。

 そんな彼らの惨状をフライデー12月12日号(講談社)が、「『マネーの虎』たち|転落後の地獄の10年を全告白」と題した特集で伝えている。

 リサイクルチェーンの「生活創庫」を経営破綻させた堀之内九一郎氏や、20億の負債を抱えて自己破産した小林敬氏などまさに死屍累々。

 一方で、かつて番組で「虎」たちに散々やり込められた挑戦者の中には、その後、成功を収めた者もいる。

「外食チェーンを営んでいた安田久氏から、『儲からない』と断言されたパスタ屋はその後、4店舗を出店するまでに業務を拡大。番組で美少女キャラのイラストをプリントした抱き枕をプレゼンして虎たちに罵倒されたゲーム雑誌の編集者は、同人サークルの主催者として成功を収めました」(メディア関係者)

ドS整体が大ブレーク

 なかでも番組出演後に「大逆転」ともいえる人生を歩んだのが、姿勢矯正のストレッチ「スポーツストレッチ」の専門店を展開する「スリーエスグループジャパン」の兼子ただし社長だ。

「兼子氏は番組出演当時に成田空港への出店プランを提案したものの、あえなく玉砕。しかし、テレビ番組で爛稗喟安劉瓩箸凌┐豺みで自分で開発したストレッチを披露して大ブレーク。現在ではその事業で、都内に数店舗を構える会社に成長させた」(同前)

 当時とは逆の立場になった兼子氏は、最近、一部メディアの取材で窮状にあえぐ「虎」たちへのコメントを求められ、

「儲けのことしか頭になかったから限界がきたんじゃないでしょうか」

 と答えている。

 番組終了後も、「栄枯盛衰」の理(ことわり)を身をもって教えてくれた「虎」たち。今後も終わりのない人生ドラマの悲喜こもごもを体を張って、我々に見せ続けてくれることだろう。

(取材・文/浅間三蔵)