一歩ずつ、目標へと本当に近づき始めている。ユヴェントスはミランの無敗記録を追いかけているのだ。ミランは1991年5月26日から1993年3月21日まで、リーグ戦で58試合無敗という記録を持つ。ファビオ・カペッロ監督が率いたミランの素晴らしい記録だ。

アントニオ・コンテ監督率いるユヴェントスは、現在46試合無敗。2010-11シーズンの最終戦と11-12シーズンの全38試合、そして今季のここまでの7試合だ。記録まではあと12試合。まだたくさん残っているのは確かだが、真の厄介は少ない。前半戦を無敗で終えればミランの記録に並び、後半戦の初戦で新記録を達成できる。

今回の代表ウィーク後が、おそらくはもっと難しい日程となるだろう。まずはホームでのナポリ戦だ。去年、ナポリはローマとともに最も打倒ユヴェントスに近づいたチームだった。サン・パオロでの一戦、ナポリは2−0、3−1と2度にわたって2点をリードしたが、最後は追い付かれてしまった。また、コンテ監督が就任してからユヴェントスを唯一倒したことがあるのがナポリだ。ローマでのコッパ・イタリア決勝である。ユヴェントスがここ52試合で唯一黒星をつけられた一戦だ。

今季のナポリはタイトルレースでユヴェントスの真のライバルとなるだろう。そのため、20日の一戦には順位、そして記録と、2倍の意味がある。

ナポリ戦を切り抜けたら、ユヴェントスは敵地でのカターニア戦でリラックスするのを避けなければいけない(去年のアウェーでのカターニア戦は1−1)。そして、ホームでのボローニャ戦を経て、インテルとの試合に臨む。イタリアダービーが終われば、敵地でのペスカーラ戦を経て、ラツィオ(ホーム)、ミラン(アウェー)と再びハイレベルな2試合を迎える。

12月10日のトリノダービーが、記録達成の前の最後の大きな困難となるだろう。軽んじてはいけないが、“ラストスパート”はそれほど大変ではないと思われるからだ。アウェーでのパレルモ戦、ホームでのアタランタ戦、敵地でのカリアリ戦、再びホームでのサンプドリア戦と続く。来年1月6日に予定されるこのサンプドリア戦が、58試合という記録を達成するための最後のハードルだ。そして、続くパルマでのアウェーゲームが、ユヴェントスにミランを抜く可能性を与えるかもしれない。

いずれにしても、ユヴェントスはコンテ監督の下ですでにファンタスティックな記録を残している。公式戦53試合でわずか1敗だ。内訳はリーグ戦が45試合、チャンピオンズリーグが2試合、コッパ・イタリアが5試合、スーペルコッパが1試合である。

だがもちろん、記録を追うことで主たる目標から気をそらしてはいけない。トップにい続けるため、追ってくるチームをできるだけ引き離すため、多くの試合に勝つということだ。記録を更新するには、負けなければいい。だが、コンテ監督は常に勝ち点3を望む。そしてそのために、ときに相手にスペースを許してカウンターを食らうリスクも背負うのだ。

ただ、歴史に名を残せる可能性は、ユヴェントス全体にとって素晴らしいモチベーションとなっている。