ミランのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は穏やかな顔つきを取り戻した。インテルとのダービーを控えた前日会見で、同監督は落ち着きを見せている。チャンピオンズリーグ(CL)のゼニト・サンクトペテルブルク戦での勝利のおかげなのは明らかだ。

「フォーメーションは決めていない。頭には2つある。どちらが良いか、見てみよう。センターフォワードのチョイスはシステムとは関係ない。正しいチョイスができることを願っている。3バックは一つの可能性だ。(マッシモ・)アンブロジーニや(ルカ・)アントニーニについても同じ話だね。今日、状態をチェックする」

「ミランが有利? 順位表を見る限り、有利なのは彼らだよ。我々と勝ち点5差なんだ。彼らにはより経験があり、ギアが入っている。だが、ダービーでは有利なチームなんてないんだ。両チームにとって重要な試合なんだよ。我々はCLでの素晴らしい勝利で成長してきている」

選手たちから賛辞を受けているアッレグリ監督だが、本人は冷静を失っていない。

「私のことをよく言ってくれるのはうれしい。だが、選手たちは自分たちのために戦わなければいけないよ。彼らの間で一致し、敬意があれば、結果を残すのはより簡単になるからだ。ゼニト戦でそれが分かっただろう。選手たちが互いに助け合っていた」

「ゼニト戦の最初の25分間で我々がやったようなプレーを90分間続けられるチームは、世界のどこにもない。確かなのは、チームとして守備を改善する必要があるということ。ゼニト戦は、(クリスティアン・)アッビアーティがほかの試合以上にセーブをした。もっとうまく守らなければいけない。避けるべきだったシチュエーションがたくさんある。ボールコントロールも改善する必要があるね」

「(ケヴィン=プリンス・)ボアテング? 我々全員が彼にもっと期待しているのは事実だ。だが、ゼニト戦ではよくやったし、手の固定に影響されてきたんだよ。テクニックにぐれたロビーニョと(アレシャンドレ・)パトの復帰により、チームはクオリティーを手にできる」

「(ステファン・)エル・シャーラウィが爆発? 報じられているのとは違い、去年からすでに私の下で少し試合に出ていた。私は常に彼のクオリティーを評価してきたんだ。ただ、まだ彼はたくさんの点で改善しなければいけない。(マッティア・)デ・シリオも同じだ。(アンドリー・)シェフチェンコとの比較? エル・シャーラウィはまだ多くを示さなければいけない。ミランに長年いられるということを、見せなければいけないんだ。それに、彼とシェヴァの特長は異なる」

元ミランのFWアントニオ・カッサーノについて話すことも避けられないだろう。

「彼のようにパスができる選手は世界にも少ない。彼のプレーには大きな注意が必要だね。カッサーノに対する返答? 言うべきことはたくさんあるけど、時間がないのさ。ミランでのカッサーノはスクデット獲得において決定的だった。2年目に彼は心臓の問題を抱え、それを私は分かりようがなかった。それから彼は復帰し、EUROに行けたのなら、それは私ではなくミランのおかげだ」

「(シルヴィオ・)ベルルスコーニ名誉会長がいないのは残念だ。ロシアにいることは知っている。だが、彼はゼニト戦でのチームに満足していた。すぐに会うよ。彼は選手たちに満足している」