初秋になってから、お笑いタレントにケガ人が続出している。スギちゃんが「胸椎骨折」で3カ月入院となったのはよく知られるところ。
 そのスギちゃんと同じ収録現場では、いとうあさこも「胸椎骨折」になっていた。さらに、おぎやはぎの矢作兼が『リンカーン』(フジ系)収録中に捻挫をしている。

 それにしても、お笑い芸人にいかにケガが多いことか。
 「これまではケガを負っても、テレビ局から、内緒にしておいてくれ、といわれれば従がってきた。しかし、いまはツィッターで自らばらしてしまう連中も多いから目立ってしまう。まだ表面化していないケガや事故はかなりあります」(芸能界事情通)

 ケガ人多発について、おぎやはぎの小木博明は「お笑い芸人の高齢化」と分析している。たしかにスギちゃんは38歳、いとうも42歳だし、矢作も41歳になっている。
 「80年から90年代にかけてのバラエティーのやんちゃな芸は、20代の新人若手芸人がやっていた。今のように40歳前後なんてありえません」(テレビ週刊誌担当記者)

 だが、「年齢だけの問題ではない」と別のお笑い番組制作関係者はこう指摘する。
 「制作費の削減が影響しています。たとえば、下請けの制作会社は、都心のスタジオ使用でも予算オーバーのときが多い。そのため、千葉や神奈川などのスポーツ関連施設をタイアップで借りる。相手企業の名前を宣伝するかわりに、タダ同然で使用するのです。だが、制作会社側にその施設を熟知するスタッフはおらず、ちょっとしたミスが大きな事故に直結する場合が少なくない」

 事故多発は「高年齢化と制作費削減」の両面ありとみてもなんら不思議ではない。いまだに適切な措置をとっていないテレビ局の責任は大である。