今大会から携帯電話での写真撮影が解禁。被写体No.1はやはりこの人、浅尾美和。「気になりませんよ、試合に見入ってくれたようだし。自分達のプレイでお客さんを呼べるようにしたい」とニッコリ
 第25回ビーチバレージャパンは鵠沼海岸(神奈川県藤沢市)にて開催されている。12日は大会2日目。男子は、予選を勝ち上がった都道府県代表と推薦チームによる決勝トーナメント、女子はトーナメント1回戦が行われた。

 大会直前に、男子日本代表2チームは互いにペアを入れ替え、青木晋平・白鳥勝浩組と朝日健太郎・今井啓介組となり10日あまり。「世界で結果を残せていないので、代表チームの可能性を探るため」(今井)と、レシーバー同士(白鳥・青木)、ブロッカー同士(朝日・今井)の新たな試み。とはいえロンドン五輪まで1年を切り、大陸予選の日程も迫っている。

 その緊急事態の代表組が何処までできるのかが注目となったが、両チームともに苦しみながら準決勝進出。青木・白鳥は2回戦で、沖縄代表として出場している西村晃一・兼城修組をストレートで下すものの苦戦。途中リードされる場面もあった。

 朝日・今井も初戦では不満の残る内容。徐々に調子を上げたが、3回戦、仲矢靖央・日高裕次郎組には第1セット、先にセットポイントを握られた。今井は「チームとして出来はよかった。初戦は風も吹いていて、僕がちょっと焦ってしまったが」と話す。

 また、代表チームを差し置き第1シードに推されている井上真弥・長谷川徳海組。「勝たないとだめ」と話し、初の日本一へ順当に駒を進めている。
 
 女子は連覇を目指す浦田聖子・西堀健実組が完勝。パートナーの溝江がケガで欠場、急遽、草野歩とチームを組んだ田中姿子も準決勝に進んだ。

 今大会、携帯電話での写真撮影が許可され(事前登録制)、数多くの携帯電話を向けられていた浅尾美和・松山紘子組も明日へ。

 「相手は粘り強く勢いのあるチーム。拾い負けしないように。挑戦者の気持ちでいった」(浅尾)「やる事をやって、しっかり組み立てる」(松山)と今シーズン序盤から好調の保立沙織・宮川紗麻亜組を相手に第1セットから均衡したゲームとなった。しかし「勝ちたい気持ちが出て、弱気になった部分もあった」(保立)と、徐々に保立・宮川がミスを連発。デュースにまでもつれたが第1セットを取った。

 そして、浅尾・松山にもミスが目立つが、相手もいつもの粘りが見えない。立ち直るきっかけを与えることなく第2セットも取った。

 浅尾は「久しぶりのベスト4で嬉しい。相手のミスに助けられたが、私達もミスが多かった。そこは修正していきたい」と話し、2年振りのビーチバレージャパン優勝へと話しを向けられると「一昨年?もう遠い昔のようですね」と笑った。

主な結果は次の通り。

■男子3回戦
井上/長谷川(徳)(推薦) 2(21-7,21-12)0 中川/吉田(愛知)
島袋/備前(兵庫) 0(18-21,14-21)2 長谷川(翔)/畑辺(推薦)
朝日/今井(推薦) 2(23-21, 21-13)0 仲矢/日高(推薦)
清水/渡辺(東京) 0(15-21,11-21)2 青木/白鳥(推薦)

■女子1回戦
草野/田中 2(21?17,21-14)0 小野田/徳丸
浅尾/松山 2(23?21,21-18)0 保立/宮川
浦田(聖)/西堀 2(21?16,21-15)0 浦田(景)/駒田
幅口/山田 0(14-21,15-21)2 金田/村上

■第1シードの井上真弥・長谷川徳海
勝って当たり前。応援も多いので僕らが優勝して、もっと盛り上げたい。今年はオリンピックを目指してやれることをやっていこうと決めている。

■大会直前にペアを変更した、朝日健太郎・今井啓介
まだまだ粗いところもあるが、試合ごとに成長している。同じブロッカーなので、課題としているポイントも同じだし、感じていることも一緒。コンビネーションはいい。

■連覇がかかる浦田聖子・西堀健実
常に優勝を目指して戦っている。6月以来の国内の試合なので勝って盛り上げたい。ワールドツアーで課題をひとつずつクリアしてきてチームとして成長している。

(取材・文=小崎仁久)

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