2018年のワールドカップ(W杯)開催地に決まったロシア。『インターファクス』通信によると、ロシアのウラジミール・プーチン首相は、チェルシーのオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏の金銭的協力があることをほのめかしている。

「(アブラモビッチ氏が)ロシアにおけるサッカーの発展にとても注意深いことは知られている。彼が大会準備を支援することはあり得るだろう」

プーチン首相は「アブラモビッチはすでにロシアサッカーの発展を助けており、ロシアのクラブの一つを支えている」とコメント。どのクラブかは明かさなかったが、「これは仕事の一部だ。公的・私的パートナーシップだよ。ミスター・アブラモビッチがプロジェクトに参加する可能性は排除しない」と続けた。

なお、プーチン首相はスタジアム建設について、「事前見積もりでは、約100億ドル(約8400億円)の費用がかかる」と明かしている。

ベルギーとの共催を目指していたオランダのメディアは、FIFAの決定を批判している。『AD』は「カネと腐敗」の決定だったとし、「オランダとベルギーは、FIFAがエコの側面に敏感でいてくれと思っていた。だが、カタールを開催地としたことで、エアコン満載でエネルギー消費が激しいスタジアムでW杯をやることを選んだんだ」と報道。ほかにも、『Trouw』は「平等ではない争いで、予測できたとおりの投票結果だ」と伝えた。

さらに、同じく招致に失敗したイングランドでも、デイビッド・キャメロン首相は落胆を表し、マンチェスター・ユナイテッドDFリオ・ファーディナンドは「反愛国主義」に怒りを示した。ドイツ『ビルト』はさらにはっきりと、FIFAのゼップ・ブラッター会長がW杯を中東の富豪に「売った」と伝えている。