日本が2016年に竹島を武力侵攻?韓国で「日本侵略説」が広まる

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日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)が日本の平成22年度版防衛白書で「わが国固有の領土」と明記されたことについて、韓国では白書が発表された10日以降、激しい反発が相次いでいる。このような中で、ネット上では2016年以降に日本が竹島(韓国名・独島)を武力侵攻する可能性があるというウワサが流れているようだ。

これは韓国メディア「ニューデイリー」が11日に、キム・ソンマン前海軍作戦司令官の見解を報じたことによる。『日本、2016年以降独島侵攻する』というタイトルで報じられたこの記事で、キム前司令官は「日本は現在の韓米連合防衛体制の下では独島侵奪を試みることはできないが、連合司令部が解体する2016年以降には、攻撃してくる可能性は高い」と日本に対し警戒感を露にしている。

キム前司令官は「防衛白書は閣僚決定を経ることで、日本は条件がそろえばいつでも武力で独島を侵奪するという国家意志を明確にしたのである」と指摘し、2005年から日本の防衛白書が竹島記述を明記し始めていることから、「日本はすでに2005年から独島に対する武力挑発の準備を開始している」と述べる。

さらに「日本は2007年に韓国を除いた米−日−豪の軍事同盟を締結した」「2016年以降、日本が独島を侵奪するとなれば、韓米連合司令部解体以降は韓国だけで対応しなければならない」とし、日本の海軍が高い軍事力を着々と保有する一方、韓国は対北朝鮮の軍事力まで竹島に投入することは難しいため、もし衝突が起きれば韓国の軍事力だけでは太刀打ちできないと危機感を煽る。

キム前司令官はこのような場合に備えて「韓米日軍事関係を復元し、韓米連合軍司令部解体計画を廃棄しなければならない」と主張。「最小限、韓国主張の朝鮮半島統一が完成し、東北アジアに恒久的な集団安保体制(NATO型)が樹立されるまで、連合部解体を延期しなければならない」と警告している。

もちろんこの警告に驚いたのは、韓国のネチズンたち。
「独島武力侵略…狂ったのか?日帝時代にさんざん蛮行を繰り返したのに、謝罪どころか侵略とは」
「日本が独島を侵攻したら1930年代の悪夢がよみがえるかもしれない。第2の日帝強占期(大日本帝国統治時代)になるかも」
「日帝強占期のことを理解しようとしている。過去は過去であり、同じ過ちを繰り返さないようにするのが歴史を学ぶこと。だが、日本はなんで概念の無いことをするんだ?」
「独島が韓国領だという証拠を日本が持っているのは分かっている。それでもウソをつくのか」
「韓国はもっと強くならなければ。経済的、外交的そして軍事的に…」
「その時は南北で統一すればいい。北朝鮮も日本が独島を奪ったら静かにしていないと言っていた」
といったコメントが集まっている。

一方、ニューデイリーは保守的なメディアであり、根も葉もないウワサを撒き散らしているだけで信じるに値しない情報であるとのコメントも…。たしかに、現在は韓国が不法占領している竹島を、日本が武力で侵攻するとは考えにくいことである。しかし、「2016年以降に日本が独島を侵攻」という衝撃的な発言はネット上で大きく注目されているため、竹島問題に対する反日感情は十分刺激したようだ。


参照:日本、2016年以降独島侵攻する - ニューデイリー


(文:林由美)

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