8日ミラノで行なわれたユーロ2008予選のイタリア戦を0―0で引き分けたフランス。ドメネク監督がベンチと控え室への立ち入りを禁じられ、ギャラス、サニョルなど守備陣のレギュラーを欠き、しかもアウェー(試合前には国歌「ラ・マルセイエーズ」が聞こえなくなるほどのブーイングが起こった)という不利な状況の中、引き分けという結果は勝利に値するという論調がほとんどだった。

 この試合、フランスのメディアが一様に「マン・オブ・ザ・マッチ」に挙げたのは、ふだんは守備的MFながら、右サイドバックとして初めて起用されたラサナ・ディアラ(アーセナル)。相手の左サイド、デル・ピエロを完全に封じ込めることに成功した。

 民放TF1局の日曜サッカー番組「テレフット」に出演したディアラは、「右サイドバックでの先発は試合の日に知らされた。監督の指示でこのポジションでも練習をしていた。もともとのポジションではないけれど、若いときはどこでも守れるようでないといけない。これまでは、チェルシーからアーセナルに移籍したことで、ゲームに出場する機会が少なかったが、この試合は90分プレーできて満足している」と語った。