アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は同クラブのスペイン代表MFセスク・ファブレガスをバルセロナに連れて行くことを希望している、と12日付けのスペイン紙“マルカ”がトップ紙面で報じている。

 同紙によると、07/08シーズン限りでアーセナルを退団することになっているベンゲル監督には、その翌シーズン、つまり08/09シーズンにはバルセロナのフランク・ライカールト監督の後任としてバルセロナで指揮を執るという噂も浮上しており、その際に愛弟子セスクをバルセロナに連れて行きたいと考えているとのこと。そのためにもセスクをあと1年手元に引き止めたいようだ。

 スペインではレアル・マドリーがセスク獲得に興味を示しているとさかんに報じられており、ベンゲル監督もそれを把握しているが、昨年にも延長したばかりの2014年6月30日までの契約があること、ティエリ・アンリの退団でセスクはアーセナルにとって最も重要な選手であり、アーセナルのキャプテンとしてチームを引っ張っていってもらいたいことから、セスクを手放す意志は全くなく、何としてでもセスク放出を回避したいと考えている。ベンゲル監督はセスクを手元に置くことを希望。それがアーセナルであってもバルセロナであってもだ。

 11日にはアーセナルのプレシーズンが始まり、セスクも合流。初練習後、ベンゲル監督とセスクは話し合いも行っている。セスク本人はレアル・マドリーへの移籍は自身にとってビッグチャンスと捉えており、レアル・マドリーのニュープロジェクトにも興味があるようだ。

 今のところ、レアル・マドリーは正式なオファーを提示していないが、ベルント・シュスター新監督もセスク獲得がチーム作りのカギだと考え、レアル・マドリーは3500万ユーロ(約58億9100万円)でセスク獲得に動くとも言われている。セスクの去就は、08/09シーズン以降のベンゲル監督の人事にも影響を与えることになりそうだ。今後の動きに大注目だ。

(スペイン通信)