醜悪!出世争いという名のバトルロワイヤル
[ITキャリア]いつ見切る?バブル入社上司たちのあきれた出世争い

陰湿な派閥抗争から小学生レベルのケンカまで、バブル入社上司たちの出世争いにまつわるトラブルが現在、続発中! そこで早速、そのトラブルに巻き込まれたエンジニアたちの“悲惨な実態”に迫ってみた。

[ケース1]上司同士の構想に巻き込まれる、エンジニアの悲惨な現実

「上司同士の抗争」は当事者が勝手にやればいいのに、必ずといっていいほど周りが巻き込まれる。巻き込まれる部下のほうはたまったものではない。そこでまずは、一つの典型的な「上司同士の抗争」シーンを紹介したい。
注:なおこの話は、今回実施したアンケート結果に基づいた、世にも恐ろしい「実話」である。

ステージ1 あきれた出世あらそいの背景

私(28歳)は、商社系大手SI会社産業2部に所属するSE。2年前からはサブシステム構築のリーダーも任され、スキルレベルは同期入社の中でも上位と自負している。ただし、バブル入社上司の何人かとは折り合いが悪く、とくに直属の上司のT田課長には嫌悪感すら抱いている。上の人間には徹底的にゴマをすり、下の人間には無理難題ばかり押し付け、そのくせ自分はPCでこっそり遊んでいるからだ。
わが社は金融・流通業界のシステム構築で豊富な実績を持ち、最近は公共インフラ分野の受注にも力を注いでいる。その努力が実って西日本地区のガス会社からの大規模プロジェクトの受注に成功した。立役者はF崎常務。もともと商社から天下ったA山専務とSE出身のF崎常務とはライバル関係にあり、今回の受注成功でF崎常務が一歩リードというウワサ。巻き返しを図る専務派と勢いづく常務派は、近く勇退する産業2部部長のポストをめぐって一触即発の状態に。


ステージ2 "バトル・ロワイヤル"に発展

抗争は当初、経営マネジメントレベルでの主導権争いだったが、今回の部長ポストをめぐる代理戦争をキッカケに管理職全体に波及した。T田課長は、自分も次期部長候補の1人とカン違いして常務派上司へのゴマすりに拍車をかける。ふだん存在感の薄い隣の部署のI川課長まで技術力をアピールしようと、「SOA(オブジェクト指向開発の新技術)を5分で説明できるか」などと周囲に議論を吹っかける。技術陣が手薄な専務派に自分を売り込む魂胆らしい。
大多数のSEたちは「派閥抗争なんてバカなことをいつまでやっているんだか……」と冷ややかに見ていたが、今回の大規模プロジェクトは常務派で構成されるというウワサが流れてから様子が一変。プロジェクトのメンバーになればSEとしてスキルを伸ばす絶好の機会で、実績にもハクがつく。にわかに会社全体を巻き込んだバトル・ロワイヤルの様相を呈し始めた。


ステージ3 エスカレートする陰湿な争い

こういうときに異常に張り切るのがバブル入社上司たちの共通する特徴だ。自分の上司が専務派と知るや、上司の頭越しに常務派の部長に根回しを始めるY沢課長。彼は自分の部下は常務派でまとめたなどとありもしない政治力を誇示する。それをご注進とばかり専務派の上司にチクるO村課長。自派の上司はもちろん、対立派の上司にまでタダ酒をたかっている。常務派のS井課長と部下のK藤女史がホテルに入るのを見たとスキャンダルを流す専務派Z沢課長とその部下のSE。彼らはウワサにとんでもない尾ひれを付けて流すのが得意だ。常務派SEはガス会社とのつながりを生かして既存システム構成図や重要情報を独占し、専務派SEには一切流さないetc……。
バトル・ロワイヤルは、もはや歯止めが効かない状態になってしまった。


ステージ4 あきれた出世争いのてん末

一番困惑しているのは、派閥争いに嫌気が差し、あくまで中立を決め込んでいたSEたちで、私もその一人。当初、派閥争いに加担するSEはごく一部に過ぎなかったが、いつの間にか専務派と常務派に二分されてしまった。常務派は、ガス会社の経営幹部を動かして別会社を作ると息巻く。一方、専務派は親会社の資本力で他のSI会社にM&Aをかけるから、常務派が全員辞めても平気とうそぶく。両派とも私たち中立派SEのことなんか眼中にない。中立派のSEたちは、「今さらどちらかに尻尾を振っても手遅れ」「どちらが勝ってもわれわれは勝ち組の下でこき使われるだけ」とすっかり意気消沈。転職活動をする気にもなれない私は、「何もしていないのに、どうしてこうなってしまったのか」と途方に暮れている……。


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