10年選手であっても見た目機能ともに見劣りしないモデルも!

 手ごろな金額の中古車、というと軽自動車を思い浮かべる人も多いかもしれないが、じつは使い勝手がよく維持費の安い軽自動車は中古価格が下がりにくい。そのため、若干維持費はかかってしまうが、車両価格が安い型落ちのコンパクトカーを狙うというのがトータルの出費が少なくて済むという場合も少なくないのだ。

 そこで今回は、車両価格30万円以下で狙えるお値打ちなコンパクトカーをピックアップしてみた。当面の移動のアシを手ごろに確保したいというユーザー必見だ。

1)ホンダ・フィット(先代)

 シビックが大型化し、空席となったコンパクトカークラスに新たに登場したフィット。初代モデルは大ヒット車種となり、現在でもホンダの普通車のボトムラインを担う車種として人気を維持している。

 そんなフィットの2代目モデルは2007年に登場しており、初期のモデルではすでに10年選手となっているが、5ナンバーサイズとは思えない室内空間や、センタータンクレイアウトによるシートアレンジの豊富さなどは今でも見劣りすることはない。初代モデルはCVTのジャダー問題があったが、2代目では改善されており、安いものではヒトケタ万円から見つけることができるのも魅力だ。

2)日産キューブキュービック

 四角いスタイルが古さを感じさせない2代目キューブ。その派生車種として登場したのが、2003年デビューのキューブキュービックだ。車名をキューブの3乗と表記することからも分かるように、キューブをベースにしながらもホイールベースを170mm延長し、3列シートを備える7人乗りモデルとなっている。

 さすがに3列目シートは緊急用と言えるほどタイトではあるが、いざというときにプラス2名が乗れるというアドバンテージは大きいし、普段は3列目を格納しておけば通常のキューブと同等の荷室スペースも確保できる。車両価格30万円以下で走行7万キロ以下のものも充分射程圏内なのだ。

MTのホットモデルも選択可能!

3)トヨタ・ラクティス(初代)

「高速大容量スタイリング」というキャッチコピーで、ファンカーゴの後継車種として登場したラクティス。ややトールスタイルで開放的な室内空間と、ダイブダウンリヤシートを採用したことで広大な荷室スペースを実現した実用性の高いコンパクトカーだ。

 CVTモデルはパドルシフトを装備し、16インチの大径ホイールを装着するなど、スポーティな性格も持ち合わせており、発売前はラクティスのワンメイクレースを匂わせるコンセプトも発表されていたが、じつは開発主査がのちの86を生み出した多田哲哉氏だったのである。30万円の予算では1.3リッター、1.5リッターともに射程圏内だが、使い勝手の面ではそれほど大差はない。

4)スズキ・スイフト(2代目)

 かつての“軽自動車をワイド化した”普通車を作っていた時代とは異なり、本格的なコンパクトカーを作るようになってきたスズキ。そのターニングポイントとなったのが、2004年に登場した2代目スイフトだった。本格的な世界戦略車として開発された2代目スイフトは、普通車専用の新設計プラットフォームを開発し、その結果、日本はもとより欧州でも高い評価を受ける車種に仕上がっていたのである。

 そんな2代目スイフトだが、30万円という本体価格で検索してみると、ベーシックなグレードはもちろん、過走行や修復歴ありというものが多くなるが、ホットモデルのスイフトスポーツも見つけることができる。

 スポーツでなくても5速MT仕様もちらほら見つかるので、MT車に乗りたいというユーザーにもオススメできる1台と言えそうだ。