アジア制覇に王手の森保一監督「臨機応変にやってくれた」…MF遠藤航の負傷時にかけた言葉は?《AFCアジアカップ2019》

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日本代表は28日、AFCアジアカップUAE 2019準決勝でイラン代表と対戦し、3-0で勝利した。

2大会ぶりの決勝進出を決めた日本代表の森保一監督は試合後、公式記者会見に出席し、試合を振り返った。また、MF遠藤航(シント=トロイデン/ベルギー)の負傷交代時にかけた声について明かした。

森保一監督(日本代表)

「イランは今大会もそうですし、これまでの結果や成績はアジアの中でも優れているので厳しい戦いを覚悟して臨もうと(考えていた)。選手たちがいい準備をもって、戦う姿勢をもってチャレンジすることと、我々が(ここまで)勝ってきた自信を持って試合を戦い抜いて決勝に進むことができてよかったと思います」

「スタジアムの雰囲気としてもアウェイの雰囲気の中でしたけど、たくさんの日本人の方や日本を応援してくださる方がいらっしゃって、メディアの皆さんを通して日本代表を多くの方々が応援してくださったと思います。我々、日本代表を応援してくださった方々に選手たちがファイトする姿勢を見て頂くことができ、非常に嬉しく思います」

──これまでの試合と比べての変化や一番のポイントは

「逆に何が変わったかを教えて頂きたいです(笑) 私が言うと答えが決まってしまうので、後で教えてください。まず、変わったことや変わらなかったことがあると思いますけど、基本的にはあまり変わっていないかなと思います」

「それは何かと言いますと、選手たちが今日のイラン戦に対して相手に敬意を払い、相手を知った上で我々の持てる力を最大限発揮していこうということ。それが個であり、チームとして持てる力を発揮していこうと選手たちが今日の試合を通して、勝利にこだわって戦い抜いてくれたことは変わらなかったのかなと思います」

「試合の入りに関して変わったことと言えば、相手が身体能力やフィジカルの強さを生かして攻め込んでくるというところで、選手たちが戦う姿勢を持って試合の入りからアグレッシブにプレーしてくれました。そこは、これまでの試合と変わったかなと思います」

「何よりも選手が今日考えて意識を持って臨んでくれたという部分は、先ほどの(球際の)バトルのところでしっかりと戦うこと、そしてセカンドボールを粘り強く拾っていくということ。攻撃に関してはプレッシャーがある中、選手たちが後ろから繋いで前線に配球してくれたことで、良い攻撃の形がたくさん生まれたと思います。今日のような痺れる試合の中でボールを握ることはなかなか難しいことだと思います。選手たちが勇気を持ってチャレンジしてくれました」

──試合前日の会見でユーロ2004のギリシャ代表のようなサッカーだというコメントがあったが、今日はとても攻撃的で強いプレーを試合の中で見せてくれた。これは決勝に向けての好材料となるか

「我々がどう例えられとしても、サッカーやチームの見方は千差万別だと思います。皆さんがどういう見方をされてもそれは自由だと思います。ギリシャのような戦い方がネガティブだとは全く思っていませんし、今日の戦いの中でも我々は攻撃でも守備でもアグレッシブにプレーすることができました」

「守備の部分では粘り強く相手にやらせない、相手の攻撃を防ぐということもできたと思います。どちらかだけではなく、いろいろな戦いを試合の中で選手たちが対応力をもって臨機応変にやってくれたことが今日の勝利につながったと思います。決勝の舞台でも我々がやるべきベースの部分をしっかりと持って、理想を持って現実と向き合い、プレーしてくれればと思います」

──MF遠藤航(シント=トロイデン/ベルギー)の状態について。また、負傷交代時に自身が駆け寄り声をかけていたように見えたが

「遠藤は左のもも裏に痛みがあるということで報告を受けています。そこで交代ということになりました。彼には、これまでよく戦ってくれていたので、『よく戦ってくれた。この試合は勝つから』と声をかけました。本人に届いたかどうかはわかりませんが…」