関東にはおしゃれな女性が多く集う路線がある(撮影:梅谷秀司)

毎日乗っている通勤通学路線。その癒やしの存在となるのが周辺の乗客の立ち居振る舞い、とひそかに思う人は多いのでは。それは異性とは限らない。車内で見掛ける洗練された女性は、同性から見てもあこがれの念を抱く。

実は、関東にはおしゃれな女性が多く集う路線があるのをご存じだろうか。女性である筆者もこうした路線に乗り、ファッションや流行情報をゲットすることもしばしばだ。今回は、筆者が独断で選ぶ、おしゃれな女性が多い路線ベストテンをご紹介したい。

客室乗務員の遭遇率が高い

10位:凛としたCAやお嬢様が利用する「京浜急行本線」

京浜急行本線は泉岳寺(港区)から浦賀(神奈川県横須賀市)へと至る、神奈川県の主要エリアを走る私鉄。京急蒲田からは空港線として、羽田空港ターミナルに乗客を運ぶ支線を運行する。飛行機を利用する人はもちろん、CA(客室乗務員)など空港関係者の乗車率が高いのが大きな特徴だ。凛(りん)とした正統派の美女が多く、女性である筆者も背筋が伸びる。また、金沢八景から新逗子へ向かう逗子線も隠れた美女路線。海辺の高級住宅地・逗子や葉山にも近く、潮の香りを漂わせるおっとりしたお嬢様が多く利用する。

9位:健康的な美女たちが海を目指す「JR東海道線(東京―熱海間)」

東京(千代田区)を起点に西へと進み、果ては神戸(兵庫県神戸市)まで至る東海道線。湘南新宿ラインや上野東京ラインなど愛称は多岐にわたるが、実はとっても長い路線である。おしゃれ女性に注目したいなら東京―熱海間は見逃せない。通過する藤沢、茅ヶ崎、大磯などには湘南の海があり、海水浴場やサーフィン目当ての健康的な美女が利用する。特に夏休みはビーチに行く女子大生も多く、ひときわにぎやかになる。車窓には青々とした壮大な相模湾が広がり、筆者もお気に入りの路線である。熱海に近づくにつれ、小田原、湯河原などの温泉地もあり、肌のきれいな温泉美人も乗っている。

8位:伝統文化を愛する和服美女も利用する「都営地下鉄浅草線」


歌舞伎をイメージした都営浅草線の新型車両(撮影:尾形文繁)

西馬込(大田区)―押上(墨田区)を結ぶ路線。東銀座、日本橋など、美意識の高いOLや上品なマダムたちが百貨店めぐりのために活用することが多い。東銀座は駅直結で歌舞伎座もあり、日本の伝統文化を愛するお嬢様たちが、こぞって和服で出掛けている。

また、浅草線は京浜急行と京成電鉄に乗り入れている点にも注目したい。京急は羽田空港へ、京成は成田空港へとつながる。CAなどの空港関係者が利用しているのはもちろん、海外出張へと出掛けるキャリア系美女も乗車している。高いヒールでさっそうとスーツケースを引く彼女たちは、われわれ女性のあこがれの的である。

7位:色白の個性派カルチャー女子が集う「京王井の頭線」

渋谷(渋谷区)と吉祥寺(武蔵野市)を結び、主に東京西部エリアを走る京王井の頭線。若者文化が根付く渋谷、下北沢、吉祥寺を通過。下北沢界隈には古着屋やライブハウス、劇場などがあり、個性的なカルチャーを育んでいる。井の頭線はカルチャー系のかわいい女子大生や、個性的なファッション系専門学校生まで、多くの若者が利用する。実は、カルチャー系の女子たちは、昔からスキンケアや美白にこだわる傾向があると筆者は見ている。ファッションは冒険的だが、白い肌だけは譲らない。隠れたビューティ路線とも言えそうだ。

意識高い系ママが集う路線

6位:東京屈指のパリピ路線!「都営地下鉄大江戸線」

都庁前駅(新宿区)を起点に、23区をぐるっと一周するように光が丘(練馬区)へと至る。何かと派手で華やかなイメージの駅が多いのが大江戸線だ。大都会・新宿を抜けて、上野御徒町、両国、築地市場、東京タワーの最寄り赤羽橋など、観光名所が凝縮されており、世界各国の女性が見物に利用する。汐留や六本木にはテレビ局や広告代理店があり、マスコミ業界の都会的な女性が多いのも特徴だ。また夜が深くなると、六本木でナイトライフを楽しもうと、国内外の「パリピ女子」(パーティに行くような女性)たちを多く見掛ける。週末の夜は、車内が最もにぎやかになる路線だ。

5位:『VERY』系ママが集う意識の高い「東急大井町線」


東急大井町線の新型車両(撮影:尾形文繁)

大井町(品川区)と溝の口(神奈川県川崎市)を結ぶ路線。控えめなイメージで、東横線ほどの派手さはないが、誇り高き「東急ブランド」らしい洗練された住宅地を通る。注目は自由が丘―二子玉川間。特に美女ママの街と化した“ニコタマ”の存在感はすさまじい。高級ブランドのハイヒールでベビーカーを押すなど、いくつになっても「女」でいることを忘れない意識高めの彼女たち。大井町線沿線でランチやショッピングを楽しむ姿は、同性から見てもまぶしいものがあり、独身の筆者でも身の引き締まる思いである。

4位:実は日本一のセレブ路線?「東京メトロ南北線」

目黒(品川区)―赤羽岩淵(北区)を結ぶ路線。大人の女性が集う街・目黒を出ると、白金台、白金高輪、麻布十番といったセレブタウンを通過する。頭からつま先まで美にこだわりをもつ女性や、所得の高そうなファミリー、外国人も多い。また駒込・本駒込には日本有数の高級住宅街・大和郷を有し、接続する東急目黒線には田園調布があったりと、とにかくセレブの香り漂う優雅な路線だ。さらにここ数年、美女が増えていると話題の東京大学の最寄り・東大前もある。才色兼備な女性が集う路線としても注目が集まる。

3位:あこがれの街を通る日本一のブランド路線「東京メトロ銀座線」


東京メトロ銀座線は日本一の「ブランド路線」だ(撮影:尾形文繁)

渋谷(渋谷区)―浅草(台東区)を結ぶ東京メトロ・銀座線。渋谷を出発すると、表参道や青山一丁目を通り、最先端のファッションに身を包んだ美女や、グルメ通で情報感度の高い美女が集う。さらに沿線は銀座や三越前など一流ブランドの宝庫。それらを普段使いするセレブOLやマダムたちが乗る、気品あふれる区間だ。また赤坂見附や虎ノ門、日本橋などのあこがれ系オフィス街も点在。デキる女性たちがヒールをカツカツ鳴らしながらホームを歩いている。やがて浅草が近づくと、由緒正しい江戸っ子お嬢様が乗車。着物姿の女性も多数見掛ける珍しい路線だ。

1位はもちろん「あの路線」

2位:遊び慣れた美人OLたちが利用する「東京メトロ日比谷線」


遊び慣れたOLたちが乗車する「東京メトロ日比谷線」(撮影:尾形文繁)

中目黒(目黒区)―北千住(足立区)を結ぶ路線。大人のグルメスポットが充実している路線として有名だ。特に、中目黒・恵比寿・六本木あたりは最も華やぐ区間。曜日問わず夜には、おいしい食事を目当てに、日比谷線に乗り込むOLがわんさか。ノリがよく、さらっと上品なワンピースを着こなす姿に、あこがれを持つ女性は多い。また帝国ホテルやザ・ペニンシュラ東京など一流ホテルが多い日比谷、美容院や高級エステが多い銀座も存在感を放つ。グルメに美容など、OLたちの欲を満たしてくれる路線である。

1位:すべてがハイセンスな「東急東横線

渋谷(渋谷区)を起点に、横浜(神奈川県横浜市)へと至る東横線は、言わずと知れた “プリンセス路線”。渋谷を出ると、代官山・中目黒・自由が丘などのハイセンスな駅を通過。ショッピングやグルメに事欠かないこのエリアには、最先端の流行を求めるOLや女子大生が集う。また休日は、絵に描いたような“リア充ファミリー”を率いる美女ママも多数。ザ・高級住宅街・田園調布も有するなど、衣食住がすべてハイレベルな東横線。沿線に住むこと自体が、われわれ女性たちのあこがれでもある。

以上、関東エリアで特に美女が多く乗っている路線をピックアップしてみた。停車する駅や街によって、女性のタイプはさまざま。流行の発信地や、高級感の漂うエリアには、おしゃれな女性が多く集まる傾向がある。女性としては、これらの路線に乗ることで、しっかり女子力を磨いていきたいものである。