ライバルであっても、ライバルだからこそ、その素晴らしさを認めたということか。ミランのウルトラスが7日の試合で対戦したローマのキャプテン、フランチェスコ・トッティを称賛した。

ローマのモンチSDは先日、今季限りでトッティが現役を引退し、来季からフロント入りする予定だと述べた。トッティ自身は進退について表明していないが、クラブのスタンスが改めて明確になり、「ローマの選手としてのトッティ」を見られるのは今シーズンいっぱいになるとみられている。

このままトッティがユニフォームを脱いだ場合、7日のセリエA第35節は、そのトッティが「カルチョのスカラ座」サン・シーロで戦う最後の試合となる。そこでミラニスタたちは、偉大なるライバルをたたえることにしたようだ。

試合前のメンバー紹介では、ベンチメンバーの一員だったトッティの名前がアナウンスされると、スタジアム全体がスタンディングオベーション。


さらに、ミランのウルトラスが陣取る「クルヴァ・スッド」には、「ライバルのフランチェスコ・トッティにスッドはオマージュをささげる」との横断幕が掲げられた。


「トッティは唯一無二」というバナーを掲げたミランサポーターも。


試合は4-1とローマが快勝。それだけに、終盤、トッティを投入すべきとの声も上がった。元ローマのヨン・アルネ・リーセも、ルチアーノ・スパレッティ監督に「最後の10分、トッティにプレーさせましょうよ!」と呼びかけている。


だが、指揮官は背番号10を投入せず。トッティは「最後のサン・シーロ」となるミラン戦をベンチで終えた。