韓国で日本との合意に反して日本の外交公館前などに慰安婦像が設置され続けている。

 このたび、日韓歴史問題を研究する米国人ジャーナリストが、慰安婦像製作ビジネスの裏側を明らかにした。それによると、像が一体できるごとに製作者の韓国人夫妻らは3万ドル(約340万円)ほどの収入を得る。像の製作数は増え続けており、これまでに約50体分の合計1億7000万円相当という意外な収入になっていることが判明した。

反米活動を続けてきた製作者

 韓国では反米、反日、親北朝鮮の傾向が強いとされる「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が主体となって、ソウルの日本大使館前や釜山の日本総領事館前に慰安婦像を建ててきた。

 この行為は公道に建造物を設置するという点で韓国の法律に違反するだけでなく、外交公館の威厳や機能を保証するウィーン条約にも違反する。さらに挺対協などは「日本軍が組織的に朝鮮女性を強制連行した」という虚構の主張も続けている。

 これらの慰安婦像は2014年ごろに韓国の彫刻家キム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻により製作された。

 キム夫妻は長年、反米活動を続け、親北団体の「民族美術家協会」などに加わり、北朝鮮を訪問した経歴もある。夫妻は、未成年の女性までもが強制的に慰安婦にさせられたという前提で、十代の少女をブロンズ像にした。韓国では「平和の少女像」などとも呼ばれたが、実態はあくまで慰安婦の像であることは当初から明確にされていた。

小型の慰安婦像も製作

 この慰安婦像の価格などを明らかにしたのは米国人ジャーナリストのマイケル・ヨン氏である。ヨン氏はここ数年、米国や韓国、東南アジアで日本軍の慰安婦問題を調査して、「日本軍が組織的に一般女性を強制連行した事実はなく、そうした日本糾弾は中国や韓国の政治宣伝に他ならない」と一貫して報道してきた。

 ヨン氏はこの1月中旬に東京を訪れ、慰安婦問題で韓国側の動きに反対する日本の各団体の集まりに参加して講演をした。そして、これまでの慰安婦問題に関する調査の結果を日本側関係者に発表した。

 その中でヨン氏は、昨年4月に慰安婦問題の調査のため韓国を訪問した際、慰安婦像製作者のキム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻にインタビューしたことを明らかにした。

 インタビューでは、同夫妻が「慰安婦像一体を製作すると、約3万ドルが製作者側に収入として入る」と述べた。さらに、「この価格ですでに30体を製作し、各団体に引き渡した」と語ったという。その結果、合計90万ドルの収入があったこととなる。

 しかし、昨年4月以降に韓国や米国の各地に建てられた慰安婦像を合わせると、その像の総数は50を越えている。その価格の総額は約150万ドル(日本円だと約1億7000万円)に達するとみられる。

 ヨン氏はソウルの挺対協本部も訪れ、その際には同本部職員からテーブル上の小型の慰安婦像をみせられ、一体300ドルほどの価格で販売するとも告げられたという。

 慰安婦像は数を増すにつれて、このようにサイズを変えて値段を付けられ、キャラクターグッズやフィギュアのように商品として売買される展開も生まれてきた。韓国における慰安婦問題は、ますます日本にとって予想外で複雑な方向へ進みつつある。

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筆者:古森 義久