無線キーボードの文字入力は盗まれる? 米政府が採用した暗号化「AES」対応ワイヤレスキーボード

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スマホやタブレットの普及で、Bluetoothなど無線キーボードは機種も増え、人気商品となっている。ワイヤレスのキーボードは、煩わしいケーブルを必要としないスマートな点が魅力だ。

しかし、ワイヤレスのキーボードは、セキュリティ問題の懸念が指摘され続けてきた。
たとえば、無線を傍受された場合、キーボードから入力した文字が、第三者にしられる危険がある。PCや社内システムのパスワード、クレジットカードの暗証番号など重要なキー入力が漏えいすれば、重大なセキュリティ危機に繋がることもあるわけだ。

実際、セキュリティに厳しい企業のなかには、ワイヤレスキーボードを含め、電波を使用する電子機器を禁止している会社もあるほどだ。

そうした状況を解決するのが、マイクロソフトのデータ暗号化技術「AES」に対応したワイヤレスキーボード「Wireless Desktop 900」と「Wireless Desktop 3050」だ。
価格はオープンプライス。市場想定価格は、「Wireless Desktop 900」が4,980円(税別)、「Wireless Desktop 3050」が6,480円(税別)。2016年1月15日より発売予定。

■データ暗号化技術「AES」採用のキーボード
今回発表された製品は、いずれもデータ暗号化技術「AES」に対応したワイヤレスキーボードだ。
AESとは、米国標準技術研究所(NIST)によって作成された電子データ暗号化の仕様だ。FIPS-197標準のもとで承認された暗号化テクノロジーとして、米国連邦政府にも採用されている。

2つの製品は、AES対応により、キーボードから入力されたデータが、暗号化されて、タブレットやパソコンに送信されるので、パスワードやクレジットカード番号などの重要な情報の流出を未然に防ぐことができる。
また、キーボード本体のセキュリティだが、マイクロソフトによると、キーボードの製造段階で受信機と恒久的に関連付けられているので、解読に必要なキーにアクセスできないようになっているという。

2製品の、主な特長は次のとおり。
・ワイヤレスのキーボードとマウス
・米国政府に採用された暗号技術を採用
・長いバッテリー寿命(2年)

●「Wireless Desktop 900」
AES対応に加え、2年という長寿命バッテリーが魅力だ。
ソフトキーボードによる静穏性を備えており、コストパフォーマンスに優れた1台となる。


Wireless Desktop 900


●「Wireless Desktop 3050」
BlueTrackテクノロジによる高性能トラッキング技術を搭載した薄型キーボード
マウスがセットとなっている。
BlueTrackとは、マウスのトラッキング技術のひとつだ。
青色LEDを使用することで、赤色LEDよりも高精細に検出ができる。
マウスパッドがない場所でも、正確なマウス操作ができる。


Wireless Desktop 3050


法人だけでなく、個人ユーザーも安全に使用できそうだ。
「ワイヤレスキーボードを使いたいが、セキュリティが気になる。」という人には、今回のキーボードとマウスはいずれもセキュリティ面で安心できる製品と言えるだろう。


ITライフハック 関口哲司