<h2>二盗、三盗決めて犠飛で生還、22歳の相手右腕のモーション盗む</h2>

 マーリンズイチロー外野手が3日(日本時間4日)のフィリーズ戦で今季初めてリードオフマンを務め、3打数1安打1四球2盗塁と活躍した。試合は2−6で敗れたが、初回に四球で出塁してから決めた電光石火の2盗塁が大きな話題となっている。MLB公式サイトは、この試合を伝える記事の「重要な瞬間」という特集の中で、「イチロー、加速する」の小見出しで伝えた。

 1回、イチローは相手先発ゴンザレスのフルカウントからの6球目を見送り、四球を選ぶ。続くエチャバリアへの3球目ですかさず今季初盗塁。完璧なスタートを切り、悠々と二盗に成功すると、スタンドからは大歓声が沸き起こった。実況は「今季初盗塁だ!」と伝えた。

 さらに、7球目で再びスタート。エチャバリアは三振に倒れたが、イチローはまたも完璧なスタートで盗塁に成功。あっという間に三塁まで到達した。

 地元テレビ局の実況は「素早い盗塁だ! 41歳が22歳を教育しています」と表現。22歳のフィリーズ先発右腕、セベリーノ・ゴンザレスのモーションを完璧に盗んだレジェンドの盗塁技術を絶賛していた。

<h2>メジャー通算500盗塁まで「11」、MLB公式サイトも「足を生かした」と特筆</h2>

 続く主砲スタントンが初球にライトへの犠牲フライを放ち、イチローは悠々と生還。マリナーズ時代と変わらない働きで先制のホームを踏むと、足で先制点を生んだ41歳をスタンドの観衆はスタンディングオベーションで迎え入れた。

 記事では「ゴードンの休養に伴い、イチローは初めて1番バッターを務めた。41歳は初回に彼の足を生かした。四球で出塁後、二塁、三塁と盗み、スタントンの犠牲フライで得点した。イチローはこれで通算489盗塁となっている」と、史上38人目のメジャー通算500盗塁まで「11」とした背番号51の活躍を特筆している。

 打率4割4分とメジャー最高打率を誇る先頭打者のディー・ゴードンはこの日休養だった。ゴードンは昨年の盗塁王だが、レジェンドも今季初めて“定位置“のリードオフマンを務め、足で魅せた。