やわやわの外見にしっかりとした骨格が備わっている。伊勢うどんだと思って口に入れたら中にバリカタの長浜ラーメンがあったようなもので、噛みしめるたびに驚きがある。それが東川篤哉作品である。最新作『じゃあ、これは殺人ってことで』(光文社)は、東川がデビュー以来書き続けている〈烏賊川市〉シリーズ最新短篇集だ。烏賊川市は特に秀でた産業があるでもない、正直パッとしない地方都市である。特徴は珍妙な事件がた