斧田小夜は、第十回創元SF短編賞に投じた「飲鴆止渇(いんちんしかつ)」で優秀賞を受賞してデビュー。2022年には最初の短篇集『ギークに銃はいらない』(破滅派)を上梓している。本書は、「飲鴆止渇」を含む二冊目の短篇集だ。全六篇。どの作品においても語りの視点が切り替わったり、時系列が前後したりする凝った構成で、それが中核のアイデアやテーマとうまく絡んでいる。そのなかで、冒頭に収められた「麒麟の一生」は