「買ったものは、自分」料理家 有元葉子さんの言葉だ。厳しくも確かな審美眼の持ち主として定評のある有元さんにその言葉の真意を伺った。「『買ったものは自分』という新聞コラムを読んだのが、この考えの始まりです。ずいぶん前に地方新聞のコラム(筆者は某銀行の頭取りだったと思います)に、『自分のお金を出して買うものは全て、自分自身である』という文章があり、この言葉が長く自分の芯に刺さったままになっていました。