美術部からタイヤ会社へ物静かで穏やかな笑顔を浮かべながらスタジオに現れた荒川氏。開口一番タケ小山はこう聞かずにはいられなかった。「荒川さんって本当に小心者なんですか?」そんな質問にもニッコリと「はい。そうですよ」と答えながら、話は学生時代にさかのぼる。「もともと引っ込み思案で人づきあいも得意じゃなかったんです。大学では美術部で、油絵を描くのが好きなおとなしい学生だったんです」就職先にブリヂストンタ