途中出場続く内田、右膝は「ごまかせないところまで来ている」

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[3.10 欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦 R・マドリー3-4シャルケ]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は10日、決勝トーナメント1回戦第2戦を行い、DF内田篤人の所属するシャルケ(ドイツ)は敵地でレアル・マドリー(スペイン)と対戦した。敵地での第2戦は激しい点の取り合いの末、4-3で競り勝ったが、2試合合計スコアで4-5と1点及ばず、3シーズン連続の16強敗退が決まった。

 公式戦2試合連続のベンチスタートとなった内田は3-3の後半36分から途中出場。同39分にFWクラース・ヤン・フンテラールのゴールで4-3と勝ち越したが、スコアは考えていなかったという。

「4-3で勝っていたんだね。意識してなかった。3-3は知っていたけど、それどころじゃなかった。もう10分しかないし、前に行ってもいいけど、守備が間延びしていたからディフェンスを助けたいなと思った」

 残り9分からの途中出場。公式戦2試合連続で先発から外れている内田だが、この日と同じくベンチスタートで、前半35分から途中出場した7日のホッフェンハイム戦(3-1)翌日にロベルト・ディ・マッテオ監督と直接話す機会があり、そこで「今までのように走れてないだろう?」「ケガはどうなんだ?」と、右膝の状態について確認されたのだという。

 昨夏のブラジルW杯で悪化した右膝は今もテーピングを付けたままプレーを続けている。右膝をかばう影響で左足にも痛みが出るなど状態は満身創痍だ。故障から復帰後初めて欠場した2月21日のブレーメン戦(1-1)後には「ごまかせない部分も出てきている」と話していた。その後はルールダービーとなった28日のドルトムント戦(0-3)は先発したものの、ホッフェンハイム戦、レアル戦とベンチスタートが続いている。

 ディ・マッテオ監督に対しては率直に「(状態は)100%ではない」と答えた。「俺は『(シーズン終了までの)あと2か月、何とかする』、監督は『2か月もあるから使わない時間もある』と。『2か月は長いんだ』と。俺は根性で何とかしようと思ったんだけど」。指揮官とのやり取りをそう明かした内田は、正直に答えるべきかどうか迷う気持ちもあったという。

「俺もどうしようかと思っていたけど、フィジコが『監督が(自分の状態について)よく聞いてくる』と言っていて、ごまかせないところまで来ているなと。痛いのはしょうがなくて、固くなって動かなくなっちゃうからね。『100じゃない』と言って。これからは(出場時間が)減ると思う」

 チームに迷惑をかけるわけにはいかない。右膝の状態が限界にあることは自分自身が一番分かっていた。出番が減ることも覚悟したうえで、ディ・マッテオ監督に対して正直に打ち明けた。