敗戦の後だけに、静かなトーンだ。ミランのアレッシオ・チェルチが７日に入団会見に臨んだ。前日の試合で敗れた同選手は、「チームは少し落ち込んでいる」と認めている。そのミランを再び立ち上がらせるのは彼の役目だ。

「３年前からミランが追ってくれていたことは知っていた。僕にとってここに来るのは大きな誇りだよ。ミランのことを知ったのは、将来の妻とモルジブにいるときだった。僕にとって２つとも非常に大きなことだ。少し考えたけど、数日後にはミランを選んだ。夏も可能性があったんだ。僕らは遠回りしたけど、今は幸せだよ」

夏にアトレティコ・マドリーへ移籍したチェルチ。恋人のフェデリカさんはツイッターでイタリアへの別れを告げ、「重要なサッカー」にたどり着いたとコメントしていた。だが今回、チェルチはこう述べている。

「彼女は本能的にそうしたんだろうけど、間違えてしまったのさ。でも、僕はずっとイタリアに残ることを優先していた」

チェルチはインテルも関心を抱いていたことを認めている。

「状況は知ってのとおりだ。ミラノの２クラブが僕を望んでくれた。それは誇りに思う。ある理由から、僕はここに来た」

アトレティコでの経験については、次のように振り返っている。

「うまくいかないときは、決して監督ではなく選手の責任だ。僕はマーケットの最終日に加わった。コンディションが整っていなかったんだ」

ミランでの初戦はうまくいかなかった。だが、チェルチは気落ちしていない。

「力がみなぎっている。アトレティコでの経験があったけど、自分は強いと感じているよ。大事なのは信頼を感じることだ。（フィリッポ・）インザーギ監督からはそれを感じた。彼が僕を強く望んでくれたからね。今のサッカーにおいて、これは大きなことだ」

「システム？　僕がやるべきは、自分にできることをやることだ。右サイドでプレーし、相手を抜くのが好きだね。このチームは僕にとって完璧なシステムでプレーしている。本田（圭佑）との競争？　ビッグクラブではあり得ることだ。競争に苦しむようでは、ビッグクラブにはいられない。フィジカルの調子は良いよ。試合勘を欠いているけど、それはプレーすることで取り戻す。できるだけ長くここにいられることを願っているよ」

サッスオーロ戦ではベンチスタートだったが、古巣トリノとの次節では先発するかもしれない。

「トリノは素晴らしい指揮官が率いる良いチームだ。僕らはミランなのだし、勝利を目指す。３位？　４、５チームの争いだね。トリノのファンはどう僕を受け入れるか？　僕はすべてを尽くした。ずっとトリノのことが好きだし、タトゥーも入れている。ゴールを決めても喜ばない。喜べないよ」