ブレーブスへの移籍が決まったニック・マーカーキス[Getty Images]

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 現地時間3日、ブレーブスがオリオールズをFAとなっていたニック・マーカーキスと4年総額4400万ドル(約52億7000万円)で契約合意に至ったとMLB公式サイト『MLB.com』で報じられた。

 マーカーキスは主にライトを守る左投左打の外野手。9年間オリオールズ一筋でプレーしてきた31歳は、今シーズンもレギュラーとして155試合に出場。打率.276、14本塁打、50打点という成績を残し、守備でもゴールド・グラブ賞を受賞するなど、チームの17年ぶり地区優勝に貢献した。

 ブレーブスはライトのレギュラーであったジェイソン・ヘイワードをトレードで放出しており、加えてジャスティン・アップトンもトレードで放出する可能性があるため、外野手の補強が急務であった。むしろメジャー通算打率.290、141本塁打、658打点の実績を持つマーカーキスの獲得によって、アップトン放出の準備が整ったとも言えるのかもしれない。

 ここで気になるのが、オリオールズの動向だ。リーグ本塁打王のネルソン・クルーズに続き、マーカーキスも放出したチームは外野手が手薄。タイガースをFAになったトリー・ハンターの獲得に乗り出すも、ハンターがツインズに復帰したため、ライトのポジションが空いている。

 オリオールズはかねてから打てる外野手を求めており、その中の候補として青木宣親の名前も挙げられていた。メジャー唯一の200本超えとなるチーム本塁打211を記録しながらも、得点はメジャー30球団中8番目の705点に留まった今シーズン。その要因のひとつとして、出塁率が.311でメジャー17番目という低さであったことが指摘される。その点では、青木はメジャー3年間通算で.353という出塁率を誇っており、1年目から.355/.356/.349と安定して高い数値をキープできている。

 上述の通りハンターのツインズ復帰が決定したことで、ロイヤルズの動きも慌ただしい。外野手でFA市場に残っているブルージェイズのメルキー・カブレラ次第では、ロイヤルズやハンターを放出したタイガースなども青木獲得に乗り出す可能性があると言われている。

 現地時間12月8日にウィンター・ミーティングを控え、過熱してゆくMLBの移籍市場。気になる選手だけでなく、その選手と同ポジションの選手の動向にも注意して情報を追っていく必要がありそうだ。

【移籍】

ニック・マーカーキス(オリオールズ→ブレーブス)

外野手 左投左打 31歳

今季成績:155試合 打率.276 本塁打14 打点50

通算成績:1365試合 打率.290 本塁打141 打点658