「SMバー」っていったいどんな店ですか?

宮沢洋一経済産業相の関係者が2010年9月6日、政治資金で広島市の繁華街にある「SMバー」にいき、料金1万8230円を払っていた。このニュースが流れると、政治資金のあり方よりも、店そのものに注目が集まってしまった。

広島市の繁華街にある「Club Mazan(マザン)」という店で、店長曰く「ふざけたSMバー」なのだそうだ。店内ではどんなプレイが行われているのだろうか。

ライトなショータイム目当てに来ている客が8割

2014年10月23日のテレビ朝日系「報道ステーション」から24日朝の各局のワイドショーに、この「マザン」の店長が登場した。店内の様子やどんなプレイが行われているのか、一部始終が赤裸々に語られた。

一般的に「SMバー」といえば店内にショーをするスペースがあり、人を縛って吊るす装置や、様々なSM器具、吊るされた人間を叩くためのムチや、蝋燭などが揃えられている、とされる。

10年前にオープンした「マザン」は、入口に「Club Mazan」という看板があるだけで「SM」の文字は記されていない。ハイヒールのイラストがそれを物語っているのだという。店内は10人掛けのカウンターと、6人くらいが座れるソファーが並び、カウンター越しにショースペースが設けられていた。特におどろおどろしい感じではなく、中世の倉庫のような佇まいだった。店長は、

「ふざけたSMバー。ライトなショータイムがある。そのショーを見て楽しもうと来ている人が8割」

と語った。ショーは女性従業員を縛って吊るし、客がその女性をムチで叩いたり、蝋燭を垂らしたりする。客を縛って吊るしてSM的な行為をする場合もあるという。サラリーマンのグループなどが会社帰りなどに訪れ、ショーを見て笑って写真を撮り盛り上がる、といった感じだ。

「SMマニアの人は来ないですね。SMの入門店というものでもなく、入門以前のお客さんですね」

どうやらこの店は、ショーパブのイベントをSMに特化したようなスタイルなのだ。

広島名物の宮島しゃもじでおしりをたたく

SNS「ミクシィ」には、「SMパブ MAZAN 友の会」というコミュニティーがあり、

「広島のSM好きが集うお店と、言いつつも実態はオチャラケSMパブ。陽気で心優しい変態店長と、美人で気さくなスタッフたち...広島で唯一、SMの世界を垣間見せてくれる飲み屋さん(笑)」

といった説明が付いている。メンバー数は88人だが、12年8月頃から更新は途絶えている。

ユーチューブに「広島 MAZAN SM」という動画が挙がっていて、ショータイムを撮影したもののようだ。Gパンにスエットという服装の若い男性客が女性従業員にムチで叩かれている。女性従業員は、

「ちょっと痛かったね」

と男性客をねぎらった。さらに続けて大きめのしゃもじでお尻を叩いた。広島名物の宮島しゃもじだそうで、「商売繁盛!」などといった声が挙がった。男性客は「え〜〜」と嫌そうな声を出して四つん這いになると、「掴んでいると痛くないんだって」などといったアドバイスが飛んだ。ちなみに飲食代だが、男性は4000円、女性は2000円で飲み放題なのだそうだ。

今回の「事件」で、「マザン」の名前が広く知られることになり、客も増えるのではないかと思われたが、取材ばかりで客が全然来なくなっているそうだ。ご迷惑と思いつつ、J-CASTニュースも昼過ぎから午後7時にかけて問い合わせの電話をしてみたが、呼び出し音に応答はなかった。