マクドナルド店内撲殺事件で中国各メディアが<反カルト>記事掲載
共産党員が信仰を持つことは禁止されているが、政治団体は特定の信条や思想のもとに結集するものであり、「党員は宗教不可」の規定を設けていることも、おかしなことではない。
日本を含む西側諸国との大きな違いは、権力側、具体的には支配政党である中国共産党が比較的自由かつ一方的に「国や社会への危害の有無」を判断できることだ。そのため、宗教について、実際には制約が極めて大きい。
仏教、道教、キリスト教(カトリック・プロテスタント)、イスラム教については公認の宗教組織がある。ただし、中国の宗教政策には「国外からの支配を受けない」との原則があり、そのため、例えばカトリックの原則である「ローマ教皇による司教の任命」を中国は認めていない。そのため、中国のカトリック教会は「ローマ教皇と関係が断絶」との異常な事態が続いている。バチカン市国は欧州では唯一、中国と国交を持たない国でもある。
いわゆる新興宗教については、一律に認めていない。日本などには中国政府と長年にわたる「友好関係」を持ち、盛んに交流してきた宗教団体もあるが、中国は自国内における「布教」を認めていない。
全能神は、米国のキリスト教系宗教団体の影響を受け、1991年ごろに黒龍江省で誕生した新興宗教団体。「実際神」、「東方閃電」などとも呼ばれる。中国当局は1995年に「邪教集団(カルト集団)」に指定。取り締まりを続けているが、教団側は「全国のほとんどの省に組織を作った。信者数は数百万人」と称している。
教義では、「中国共産党とは、新約聖書にある『悪魔の三位一体』のひとつである『大紅龍(巨大な赤い龍)』」と主張。中国共産党を打倒し、中国を「全能神」が支配する国にすることを目標としている。
「全能神」を創設し、支配しているのはたのは、黒龍江省出身の趙維山大祭司。山東省出身の女性を「女キリスト」として“教主”として、自らを「精霊の使用人」などと称している。中国では、「女キリスト」とされた女性は「大学入試に失敗して、精神が異常になった」としている。
「全能神」が勢力を拡大した背景には「貧しい信者には金銭を与える」ことが効果を発揮したとされる。「全能神」に限らず中国では、当局に認められない宗教組織が貧困地域に入り、住民への医療や金銭支援を通じて勢力を拡大することが多いとされる。
中国では長い歴史を通じて、極端な貧富の差が発生した。共産党による革命は、「貧しいものが立ち上がり、不当にも裕福な生活を続けてきた階層を倒す」ことが根本理念であり、「だれもが一律に豊かな社会」を築くことが目標だった。
しかし「新中国」は結果として、「だれもが一律に貧しい社会」を作ってしまった。そこで「裕福になれる条件のある者から裕福になればよい」と国策を一転させた。いわゆる改革開放だ。しかしその結果、中国は再び「極端な格差社会」に近づくいていくことになった。
宗教組織の「貧者への施し」が勢力拡大につながっることは、世界の歴史を通じても普遍的な現象だった。しかし中国の場合、少なくとも「貧者救済」を宗教の手にゆだねる必要のない社会を目指したはずだったのに、実際には当局の手が十分に及ばない貧しい人々が大量に存在することが、当局が断固拒否する宗教団体の勢力拡大につながるとの「構造矛盾」が発生した。(編集担当:如月隼人)
日本を含む西側諸国との大きな違いは、権力側、具体的には支配政党である中国共産党が比較的自由かつ一方的に「国や社会への危害の有無」を判断できることだ。そのため、宗教について、実際には制約が極めて大きい。
いわゆる新興宗教については、一律に認めていない。日本などには中国政府と長年にわたる「友好関係」を持ち、盛んに交流してきた宗教団体もあるが、中国は自国内における「布教」を認めていない。
全能神は、米国のキリスト教系宗教団体の影響を受け、1991年ごろに黒龍江省で誕生した新興宗教団体。「実際神」、「東方閃電」などとも呼ばれる。中国当局は1995年に「邪教集団(カルト集団)」に指定。取り締まりを続けているが、教団側は「全国のほとんどの省に組織を作った。信者数は数百万人」と称している。
教義では、「中国共産党とは、新約聖書にある『悪魔の三位一体』のひとつである『大紅龍(巨大な赤い龍)』」と主張。中国共産党を打倒し、中国を「全能神」が支配する国にすることを目標としている。
「全能神」を創設し、支配しているのはたのは、黒龍江省出身の趙維山大祭司。山東省出身の女性を「女キリスト」として“教主”として、自らを「精霊の使用人」などと称している。中国では、「女キリスト」とされた女性は「大学入試に失敗して、精神が異常になった」としている。
「全能神」が勢力を拡大した背景には「貧しい信者には金銭を与える」ことが効果を発揮したとされる。「全能神」に限らず中国では、当局に認められない宗教組織が貧困地域に入り、住民への医療や金銭支援を通じて勢力を拡大することが多いとされる。
中国では長い歴史を通じて、極端な貧富の差が発生した。共産党による革命は、「貧しいものが立ち上がり、不当にも裕福な生活を続けてきた階層を倒す」ことが根本理念であり、「だれもが一律に豊かな社会」を築くことが目標だった。
しかし「新中国」は結果として、「だれもが一律に貧しい社会」を作ってしまった。そこで「裕福になれる条件のある者から裕福になればよい」と国策を一転させた。いわゆる改革開放だ。しかしその結果、中国は再び「極端な格差社会」に近づくいていくことになった。
宗教組織の「貧者への施し」が勢力拡大につながっることは、世界の歴史を通じても普遍的な現象だった。しかし中国の場合、少なくとも「貧者救済」を宗教の手にゆだねる必要のない社会を目指したはずだったのに、実際には当局の手が十分に及ばない貧しい人々が大量に存在することが、当局が断固拒否する宗教団体の勢力拡大につながるとの「構造矛盾」が発生した。(編集担当:如月隼人)
