アルド×エドガー、夢カードの行方は?
WEC時代から数えてフェザー級最高峰の舞台で11連勝を飾り、通算王座防衛回数5度を数えるアルドは、防衛回数だけでなくその勝ち方で絶対的な存在感を見せつけてきた。やや苦戦したと思われたマーク・ホーミニック戦だが、ガードを強いられたことで、そのイメージが増幅したこと自体が、彼の強さを示している。
柔術黒帯でありながら重いローキックと、相手が出てくるところでカウンターで合わせるヒザやアッパーカットで、対戦相手を寄せつけないアルド。チャド・メンデス戦で見せたバックを取られた状態でクラッチを剥がし、そのまま蹴り上げてKOを奪うなど、理屈では分かっていても真似ができない超次元の動きを見せてきた。
エドガーはドミニク・クルーズとともに、ステップワークとサークリングでMMAに革命をもたらした。小刻みステップと、ピポットと呼ばれる後足の移動。互いの攻撃が当たるレンジから半歩さがったところから攻撃を仕掛け、打ち終わりには角度をつけてカウンターを受けない。パンチと思いきやテイクダウン、テイクダウンと思いきや重い拳を振るう。結果、対戦相手を混乱させ、疲弊させる――そんな異次元のMMAを現実のものとした。
今回の勝負、ステップやサークリングの軸となるエドガーの前足を、アルドのローが削ることができるかどうかが、最大の見どころだ。レスラー&ボクサーに重いローを蹴り、出足を止めてきたアルドだが、間合いを計ることに長けているだけでなく、一発を受けてもテイクダウンに持ち込む気持ちを持つエドガーが、どのような対処を見せるのか。アルドには意識を下にもっていっておいて、ハイキックを入れるという選択もあるだけに、両者の戦いは体力の限界に挑む一方で、互いが互いに精神戦を仕掛けるタフファイトでもある。
間合いと角度のエドガーに対し、アルドは上下の打ち分けで迎え撃つ。角度の修正には長けているアルドだが、あのベンソン・ヘンダーソンと互角にやりあうエドガーのような圧力を目の当たりにして、従来通りの動きができるのか。とにかく、1秒、0.5秒たりとも目の離せない最強・最高の勝負となる。