左から利重剛監督・ミッキー・カーチス・橋本愛・清塚信也・泉沙世子

 1月26日、映画「さよならドビュッシー」の初日舞台あいさつが新宿ピカデリーにて行われ、橋本愛・清塚信也・ミッキー・カーチス・泉沙世子、そして利重剛監督が登壇した。
 本作は第8回『このミステリーがすごい!』大賞(宝島社主催)で大賞を受賞した中山七里原作の同名小説『さよならドビュッシー』を映画化。利重剛監督が約10年ぶりにメガホンを取り話題となっている作品だ。
 初日を迎え、利重剛監督は「本当に感無量です。丁寧に丁寧に作ってきてようやく今日みなさんに送り出せてほっとしています。」と笑顔でコメント。
 主演を務めた橋本愛さんは「この映画の撮影時期が昨年の8月で、その間に私結構ボロボロな人間性だったんですよ。自分がこの映画のスタッフさんだったらこんな女優嫌だみたいな人だったんですよ。自分で自分を好きになれなかったと言うか、そんな時に監督はいつも笑顔でずっと現場にいてくださってて、でもその時は私は、もっと監督の怒った顔が見たいという欲求の方が強くて、でも、ずっと笑っていてくださって(試写で)映画観終わったあとに初めて、米粒みたいな自分を高いところからずっと見ていてくれたんだなと思ったらもう本当に感謝しかなくて、試写で観たあとに感謝の気持ちで涙が出てしまったのは初めてのことだったので自分も動揺しました。」と、完成した映画を観て感激の涙を流したことを明かしていた。
 それを聞いた利重剛監督は「現場ではそんなにいっぱいおしゃべりをせず、肉体的にも精神的にも非常に困難な試練を乗り越えて頑張る役なので、撮影自体演技だけじゃなくて、その役を生きることやピアノも練習しなきゃいけないし、忙しい中、すごく大変な精神状態でいるのがわかったので、世間話で話すというよりそっとしておいたところが多かったので、あと頑張ったのをすごく丁寧に編集してまとめあげることが僕の務めだと思ってたので、できあがって喜んでくれたのでそれがすごく嬉しかったです。」と、さらに笑顔に・・・!
 また、本作で本格的な俳優デビューとなった清塚信也さんは「あまり緊張は無くて、唯一緊張したとしたら橋本愛さんがすごい目力でにらんでくるんで、怒ってるのかなと思う時もありましたけど、役もそうですけど、実際にカメラが回っていない所でもピアノの指導もしていたので、監督よりも会話を交わしたと思うんですね。(橋本愛さんに)すごいアプローチするんですけど、10回に1回か2回くらい良い反応があるって言う感じで、あとはスルーされ怒られていたのかなといつも心配してたんですけど、時々優しい笑顔を見せてくれて、またすぐロシアの冬みたいに一瞬だけ太陽出たと思ったら、すぐ寒くて暗くてと言う風になっちゃうんですけど、でもその一瞬に嬉しくてテンションが上がって、僕のM的な部分を開発してくれたというか、素敵な方だなと思いました。」と、橋本愛さんの一瞬の笑顔を見ることに喜びを感じた様子。
 橋本愛さんは「仕方なかったんですよ」と謝罪。この作品の演技にのめり込み真剣に取り組んでいた結果の仕草であったようだ。
 橋本愛さんは最後に「私はこの映画を観て本当に、足首についてる重りを取ってもらったような、そんな小さなお手伝いをしていただいたようなそんな感覚を覚えました。もし好きだったり・嫌いだったり・面白かったり・面白くなかったり、そんな反応を是非いろんなところに広めていただいて、この映画をこの国に届けるお手伝いを皆さんにしていただきたいなと思ってます。」と語り舞台あいさつを締めくくった。
映画「さよならドビュッシー」は新宿ピカデリーほかにて公開中!



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映画『さよならドビュッシー』公式サイト