顔がカサカサ…本当は肌に悪いデイリーケアの落とし穴
その保湿対策が乾燥の原因かも
思わず触れてみたくなる…しっとりうるおった透明感のある肌は、私たち女性の憧れ。そんなお肌に一歩でも近づくために、乾燥対策は冬のスキンケアの最重要課題。みなさんもありとあらゆる対策を試していらっしゃることでしょう。でも、お肌のためによいと信じてやっていることが、却って乾燥を招くこともあるのです。
保湿対策を万全にしているはずなのに、今ひとつ効果が得られないとしたら、それはあなたの選んだ方法が意外にもカサカサ肌へとみちびく原因になっているのかも。前回は、洗顔料に関する落とし穴を4つご紹介しました。今回は一般的に保湿に効果があるといわれている方法で、実は乾燥の原因となる可能性のあるものについて、お話ししたいと思います。
CHECK! 肌に良い?肌に悪い?今年こそ脱カサカサ肌
落とし穴その5.“カサカサしたらミスト”は肌に悪い
ひところ流行っていたのが、天然水のスプレーミストを持ち歩いて、どこでもシュッシュとお顔にかけること。これって、一瞬うるおったように感じますが、実は逆効果です。なぜなら、表皮についた水分は蒸発するから。蒸発するときに気化熱を発し、皮膚表面はなおさらカラカラになってしまうのです。
落とし穴その6.“思い込みオイリースキン”は肌に悪い
お顔が脂っぽくて、アダルトニキビが出やすいために自分をオイリースキンだと思っているあなた。お肌の水分量は足りていますか?実は、角質層の水分量が十分でないと、肌のセンサーが「乾燥している」と判断して、過剰に皮脂を分泌してしまうことがあります。角質内部が乾燥しているので、この状態をインナードライと呼びます。乾燥している肌を守りたいという自衛手段なのですが、皮膚が自分で分泌できるのは皮脂だけなので、こんなことになってしまうのですね。
もし思い当たるようでしたら、ぜひ化粧水の重ねづけをしてみてください。洗顔後、500円玉1個分の化粧水を手のひらに取り、両頬に当てて15カウント。次におでことあごに手を当てて15カウント。これを最低3回。できれば5回繰り返してください。こうすることで、角質層に十分水分が行き渡り、肌センサーが「水分は足りている」と判断します。すると皮脂の分泌量は過剰ではなくなり、適正量になります。肌深部のインナードライを治してやることにより、皮膚表面のオイリーな状態も改善されて、アダルトニキビも出なくなります。(ただし、ホルモンが原因のニキビはこれでは治りませんので、ご注意を。)
落とし穴その7.“しっとり系化粧水”は肌に悪い
冬に使うのは、さっぱり系化粧水よりもしっとり系化粧水の方がいいと思い込んでいませんか?それは、大きな落とし穴です!私が化粧水をお勧めするなら、人気のしっとり系よりも断然さっぱり系を勧めます。なぜなら、トロンとしたテクスチャーのしっとり系にはポリマーやカルボマーなどのシリコンが配合されているから。シリコンは皮膚の表面にラップのような膜を作り、お肌がつるすべになったように錯覚を起こさせてしまうのです。これって、自分の皮脂膜の代わりにシリコンがおおってくれている状態です。すると、肌センサーは「もう膜ができているから、皮脂を出さなくていいよ〜」と命令します。これがくり返されると、肌はすっかりナマケモノになって皮脂を分泌しなくなるというわけ。怖いですね。さっぱり系の化粧水でお肌の自己免疫力をアップさせてあげましょう。
落とし穴その8.“温かいお湯”は肌に悪い
寒い朝には、温かいお湯に手をひたすとじわ〜んと幸せな気分になれますね。でも、そのお湯で顔を洗ったら不幸の始まりです。体温より高いお湯はお肌の天然バリアーである皮脂膜を溶かし、皮脂を取り過ぎてしまいます。皮脂膜という保湿のフタがなくなってしまうと、角質層の水分はどんどん蒸発して、乾燥肌の原因になるのです。洗顔するときは、同じぬるま湯を使うのでも体温より低い温度を心がけましょう。
いかがでしたか?前回の“洗顔の落とし穴”と合わせて合計8つのうち、あなたはいくつ当てはまっていましたか?正しい知識を持たないで敏感肌だと思っていたら日々のケア方法に問題があった、なんて方もいるかもしれません。日頃のケアをひとつひとつ「これが肌に悪いのかも?」と見直して、今年こそカサカサなお肌とさよならをしましょう。彼が何度でもさわりたくなる、極上シルク肌をまとってくださいね!
【プロフィール】白河三來女性美研究家アンチエイジング・コンシェルジュ。美顔率インストラクター。健康医療コーディネーター。NPO法人抗加齢食普及協会(http://www.jana.jp/)理事。2005年、オリジナルの美容法「卵白洗顔」が雑誌に掲載され、即効性のある美容法として大反響を得る。公式ブログ「奇跡の美肌」(http://ameblo.jp/shirakawamirai/)で人気ブロガーに。美容から恋愛まで「女性を中から美しくする」をコンセプトに各種セミナーをプロデュース。カルチャースクールやセミナー、雑誌、TVなどで活躍中。著者に「いくつになっても30代の美しさを保つ方法」(中経出版)、「卵白洗顔 1日15円*魔法の美肌術」(双葉社)がある。
■白河三來先生著書のご紹介
いくつになっても30代の美しさを保つ習慣