韓国メディアの朝鮮日報はこのほど、「日本の右翼組織が好んで用いる旭日(きょくじつ)旗が一般の日本人の間に広まりつつある」と報じた。韓国や中国は、侵略戦争の経験を思い出させる旧日本軍の旭日旗が再び、日本で公に掲げられるのではないかと心配している。中国メディアの重慶晨網が5日付で報じた。

 朝鮮日報は、旭日旗がサッカーの試合で応援に使用されるだけでなく、日本ではCDジャケットや子どものゲーム、さらにロンドン五輪では体操選手のユニホームにも使用されていたと主張した。

 続けて朝鮮日報は、ドイツなどの欧州諸国ではナチス旗であるハーケンクロイツが使用禁止となっていることを指摘したうえで、「日本では旭日旗が何ら制限も受けずに現代でも使用されていることは、日本が旭日旗の下に大量のアジア人を殺害してきた事実を認めず、何ら反省していないことを表すものだ」と非難した。

 韓国では8月29日、68人の国会議員が日本政府へ旭日旗の使用を禁じるよう促し、さらに旭日旗の競技場内への持ち込み禁止を要求する決議案を韓国国会へ提出した。

 韓国で見られる旭日旗に対するヒステリックな反応について、ある韓国人学者は中国メディアに対して「韓国は日本統治下の36年間に軍国主義による迫害を経験しており、今でも日本の軍国主義の象徴である旭日旗に強い反感を抱いている」と述べた。(編集担当:及川源十郎)