あなたの身の回りで女性にモテている男性に共通点はありませんか? もちろん、ルックスがいい、性格がいいというのが大きな要因かもしれません。ただ、そうではなくともモテている男性は、総じて女性を惹きつける会話が上手なはずです。

 特に、自分の壮大な夢を語る男性はモテる傾向があります。確かに、夢のない男性、夢が小さな男性は、人間的にも小さな印象にならざるをえませんが、それ以上に「男の夢」には女性を惹きつける何かが存在するようです。

 恋愛に関する書物を多数執筆、大学では「恋愛学入門」も教えている早稲田大学国際教養学部の森川友義(もりかわ・とものり)教授が、なぜ夢を語る男はモテるのかを分析しています。

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 恋愛や結婚とは、「男の将来性」を売り、「女の最高の時期」を買うことと言い換えることができます。

 男の生殖力のピークは25歳前後ですが、年収のピークは50歳前後。つまり、50歳以前の男は皆、成長過程にあると言えます。つまり20〜30歳代の男は、女性にいかに「夢を売るか」でモテ度が変わってきてしまうのです。

 すでに、それなりの地位や年収を手に入れてきた50歳の男とは異なり、それ以前の男は、夢(将来)を語ることによって、自分が大きくも小さくもなるのです。

 実際に女性は、男が語る夢に弱いものです。あまりに突拍子もない夢だと信じてもらえませんが、実現可能な範囲で夢を語ることは、最も好まれる話題のひとつです。女性としても、男の夢がすてきであれば一緒に実現したいという気持ちになります。

 では、いったいどう語ればいいのか? ふたつのシナリオを比較してみましょう。次の男性のうち、どちらを女性は選ぶべきでしょうか?

 シナリオ1 現在、資産価値200のA男が、「僕は堅実な男です。毎年2%成長していくから、10年後はもっとすてきになっています。だから付き合ってください」

 シナリオ2 現在、資産価値100のB男が、「僕は、今は資産価値100だけど、これから毎年10%ずつ成長していくから、10年後はビッグになっています。だから付き合ってください」

 さて、ふたりが有言実行したとすると、10年後にはどちらがよりすてきな男になっているでしょうか? 答えはB男です。

 A男は、現在の手持ち資産は高く、翌年には資産価値が204になり、複利計算で10年後には244になります。他方、B男のほうは、10%ずつ複利計算で上昇すれば、10年後には資産価値が259になっているのです。従って女性は、現在の資産価値は低いけれども、将来性のあるB男を選ぶべき、となります。男からすれば、これが「夢を語る」効果です。

 ここで重要なのは、「毎年10%ずつ成長していく」ということに、いかに真実味を持たせることができるかです。もし1年間付き合って、年率4%くらいしか成長しなかったら愛想をつかされてしまいます。10%というからには、悪くともそれに近い達成率が欲しいところです。女性は「夢は大きいほどいい。その上、着実に夢に近づいているという確証が欲しい」のですから。

 なお、夢を語らない男は、成長がない男と同じです。今の資産価値が100でも、夢を語らないのであれば、将来もずっと100と思われてしまうのです。従って100程度の女性としかカップルになれません。しかし、「熱く夢を語り」、B男のように夢が実現すると信じさせることができたら、259に釣り合う女性と相思相愛になるはずです。

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