『Suicaのペンギン Suica 10th Anniversary』(宝島社ブランドムック) 
「Suica」誕生10周年を記念して出版された「Suicaのペンギン」のキャラクタームック。ペンギンの生みの親・絵本作家さかざきちはる特別に描き下ろしたイラストのトートバッグと、Suicaのカードケースの付録付き!書店やamazonのほか、JRの駅売店でも取り扱っている場合があります

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問題。日本で一番数が多いペンギンってなーんだ。

皇帝ペンギン? マカロニペンギン? 王様ペンギン?

いやいや、やっぱりこれでしょう。Suicaのペンギン!



今年3月の段階で発行枚数は約3534万枚!電車に乗るという行為に革命を起こしたICカード・Suica。元々は首都圏だけでの利用だったものが関東全域に広がり、新潟や仙台にも広がり、関西のICOCAや地下鉄のPASMOと相互利用が出来るようになったりと日々便利度は増しています。電車に乗らなくても、電子マネーとしてコンビニや自販機で活用している方も多いんじゃないでしょうか。そんなSuicaのカード券面に印刷されてたり、Suicaが使えるお店の目印として目にしない日はないほど活躍しているのが、ご存知「Suicaのペンギン」です。

そんなSuicaが今年でなんと誕生10周年。広告キャラクターとしての「Suicaのペンギン」も10周年ということになります。今、「Suica10周年」を記念して様々な企画や商品開発が行われているんです。駅の売店で買えるものから参加型イベントまで色々ありますので、Suicaのペンギンファンを代表してご紹介したいと思います。

■Suicaのペンギン記念本
まず押さえておきたいのが宝島社から刊行された記念本『Suicaのペンギン Suica 10th Anniversary』。
宝島社らしく「オリジナルトートバック」「Suicaパスケース」という豪華付録がセットになったおトクな一冊です。(ちなみに、本誌よりも付録の箱のほうが大きいです、やっぱり。)
本の中身はと言うと…
・2001年のSuica導入時に制作されたデビュー作「スイカってなに?」(東京に出てきたペンギンが初めてSuicaに出合う、心温まるストーリー)
・著者さかざきちはるさんインタビュー
・歴代の広告ビジュアル、CM、ノベルティグッズなど10年間の回顧録
・Suicaのペンギンと行く電車の旅
などなど、Suicaのペンギン好きにはたまらない内容です。

ところで、Suicaのペンギンの生みの親・さかざきちはるさんは凄い方なんです。2010年に開催された「ゆめ半島千葉国体」のマスコットキャラクターとして生まれ、あまりの人気にそのまま千葉県のマスコットキャラクターに昇格を果たした「チーバくん」、雑誌『ku:nel』のイメージキャラクターとして人気のゆるキャラ「クウネルくん」など、数々の広告キャラクターやイメージキャラクターも生み出しています。
このペンギンのキャラクターもSuica用に考えられたものだと思ってる方、結構いると思うのですが実は違うのです。Suicaデビューにともない“カードの目印になるようなもの”を探していた担当者がたまたま絵本作家さかざきちはるさんの初期作品『ペンギンゴコロ』に出会い、「ペンギンは海の中をスイスイ泳ぐ。Suicaも人ごみの中をスイスイ行くようなカードになるだろう……よし、これだ!」と採用を決めたんだとか。そこからこの10年間、キャンペーンの内容に合わせてパワーアップ感を出すためにマカロニペンギンの頭のような「V字」デザインにしたり、チャージ機能の説明のためにジャージ着せたりとか、その都度さかざきさんが描き下ろしているそうです。
ちなみにこのペンギン、皆さんはなんて呼んでますか? 我が家では愛情込めて「スイペンくん」と名付けていたのですが、「特に名前はない」が公式見解なんだとか。そんなSuicaのペンギンのあれこれがわかる一問一答のコーナーも収められています。この本を読んでSuicaのペンギンについて知れば知るほど、これからSuicaを使うのがまた楽しくなるというものです。


■Suicaコラボ商品、期間限定Suicaペンギングッズ色々
まだまだありますよー。メーカーやお店とのコラボ商品がいくつか販売されています。
オレンジページから出ている『Penguin Diary 2012』なんていうのは毎年出版されているベーシックな企画ですが、その他にも森永とSuicaのコラボレーションで4種類のパッケージが楽しい「Suicaのペンギンハイソフト」、Suicaをモチーフにした容器とオリジナルのペンギン柄巾着が希少価値の高い「Suica弁当」、ホテルメトロポリタンでは1日1組限定の「Suicaのペンギンルーム」があるほか「Suicaのペンギンケーキ」にいたっては可愛いんだか可愛くないんだかもわからなくなるほどの存在感を放っています。
「Suicaのペンギンハイソフト」は駅の売店で気軽に買えますので、あなたの“ペンギン愛”に合わせてお好みのグッズをお選びください。


■ペンギンをつかまえよう! Suica de おにごっこ
最後に紹介したいのが、Suicaを使っての参加型イベント「Suica de おにごっこ」。
公式ホームページもなく、JR構内のポスターやチラシでの告知のみなのでまだまだ知らない方も多いのではないでしょうか。この企画、Suicaの機能が存分に活用された最先端スタンプラリー、と捉えるとわかりやすいと思います。専用端末が設置された10駅(浜松町、大崎駅、蒲田駅、四ッ谷駅、荻窪駅、池袋駅、赤羽駅、巣鴨駅、日暮里駅、北千住駅)をめぐり、端末にSuicaをいつものようにタッチします(※端末は全て改札の外にあります)。すると端末画面の中にペンギンが登場したりしなかったり、登場しても電車に乗ってどこかに行ってしまったり。逃げられたらば次の駅に向かい、また端末にタッチしてペンギンを追いかける、という感じです。ペンギンを捕まえてから新宿駅に行くとオリジナルのペンギングッズがもらえちゃいます。
ただ闇雲に10駅をまわるだけでなく、Suicaで買い物してからタッチをするとペンギンの逃げる駅が減らせて捕まえる確立を上げられるのもよく考えられているところ。ペンギンの逃げ方もアットランダムで、私すでに2周やってますが1回目は4駅目、2周目は3駅目でペンギン捕まえました。私の目の前で端末にタッチしていた女の子は2駅目でペンギン捕まえちゃって、同行していたお母さんが驚いていましたよ。
このキャンペーン、12月11日まで実施されていて、うまくすれば1日だけでもペンギン捕まえられますので、東京近郊にお住まいの方はぜひお試しあれ!


こうして振り返るだけでも、ホントに可愛くて癒される「Suicaのペンギン」。毎日のように目にするものだからこそ、嫌みがなく、クセもないキャラクターなのが改めて嬉しいですよね。日本を代表するキャラクターとしてこれからもスイスイ日常にとけ込んで欲しいな。
(オグマナオト)