12日、2位レンヌとの直接対決を制し(リーグ・アン第27節、2―0)、優勝争いに踏みとどまったマルセイユ。ブラジル人FWブランドンの強姦容疑による起訴というピンチをチームの結束に変えた結果とも言える。

 マルセイユの選手たちはこの試合で、ブランドンのユニフォームをベンチ前に広げたり、ブランドンの名前の入ったTシャツをユニフォームの下に着込み、ゴール後のパフォーマンスで見せるなど、団結を示した。

 しかしマルセイユのダシエ会長はこれにおかんむり。地元ラ・プロバンスに「選手たちがこういうことをするとは聞いていなかった。知っていたら止めていただろう。チームメイトを勇気づけるメッセージを送ろうという気持ちはわかるが、もっと遠慮があってほしかった。正直言ってやり過ぎ。ディディエ(・デシャン監督)が知っていたのなら、私に言うべきだった」と怒りをあらわにした。

 ブランドンは一貫して無実を主張しているが、これは今後の裁判で明らかになること。少なくとも会長にとっては、ブランドンが夜遊びをして軽率な行動に出たのは動かしようのない事実で、プロの選手として制裁を受けるに値する。会長は、ブラジルやロシアならば3月15日まで移籍市場がオープンであることから、手っ取り早くお払い箱にする考えもあるようだ。