CEATEC JAPAN 2010：ゼンリン、iPadなどで次世代地図サービスをデモ展示

ゼンリンは、iPadのビジネス用途を更に高める地図などを出展

CEATEC JAPAN 2010（2010/10/5〜10/9）でゼンリンは、2つのiPad向けの地図サービスを参考出展している。

斜めから見下ろした3D表示で建物の高さや形が分かる「Pegasus eye Map」と、大型のB4・A4サイズで出版されている住宅地図をiPadで見ることが出来る「住宅地図 on iPad」。この2つの地図はなにがすごいのか！？次世代地図サービスを紹介していこう。

ハードの敷居を低くすることで様々な機器への応用が出来る「Pegasus eye Map」を出展

Pegasus eye Mapは、日本全国の政令指定都市のデータを網羅した3D地図となっており、広域表示では山間部の高さなどを確認出来、狭域表示では建物の高さ形、ランドマークを確認出来る。
PCによるデモ展示の他に、iPadによるデモ展示も行われていた。

各都道府県を確認出来る広域表示。山脈などの高さが表現されている。

狭域表示へ徐々に切り替える事により、地形の起伏がより明確に分かるようになる。

最大の狭域教示へ切り替えると、建物の様子が分かる様になる。地図を回転させ、建物の裏側を見ることも可能となっている。

3D表示を活かした地上視点での表示では、交差点や建物の並びを確認する事が出来る（画面左下）。
また、地上視点に設定されたポイントを連続表示する事により、3D空間内を移動しているような見せ方も可能となっていた。

従来の3D表示の地図は、PCはもとより、カーナビなどの組み込み機器の分野でも、3D表示の為に高スペックなハードウェアが必要とされているという。
そこで、3Dをデータ化することにより、ハードウェアの敷居を下げることが出来る様になり、iPadやスマートフォン、一般的な携帯電話などでも3D地図を利用可能であるという。

PC版はブラウザをベースにした展示となっており、3Dハードウェアを持たないネットブックなどでも動作するという。

iPadの他に、携帯電話でも動作するデモを見ることが出来た。
Pegasus eye Mapの製品化は2011年を予定しているという。

紙媒体にはないiPadならではの機能を盛り込みたいとする「住宅地図 on iPad」

住宅地図 on iPadは、eBook形式の住宅地図であるという。今回は、参考出品という事でiPad用として展示しているが、製品化及び、最終的にiPad専用にするのかは、まだ未定であるとのこと。

現時点で触れる機能を紹介（仕様は参考出展の為変更の可能性がある）。
住所や索引から、目的地をタップすることで地図を表示することが出来る。紙媒体の住所・索引から目的地を探し、更にページを探す必要が無くなる。

サムネイルによるページ検索も可能となっている。

紙媒体の住宅地図の巻末に収録されていた建物内のテナントなどの情報も、iPadの地図上の建物をタップすることで確認出来る様になっていた。

iPadのピンチ操作、スワイプ操作で、直感的に地図を見る事が出来た。

将来的には、検索機能を盛り込みたいとのこと。建物や住所で検索できるようになれば、更に便利に使えるであろう。
また、地図への書き込み、付箋などの機能など製品化にあたって様々な要素も検討しているという。
現状は、紙媒体の地図をそのまま表示しているに過ぎない為、スワイプや、周辺地図からのページの切り替えで、前の地図と次の地図の境目付近を参照をすることが難しい。この境目付近のデータも表示出来る様になれば、より使いやすくなり、従来の住宅地図との差別化も図れるのでは無いかという。
住宅地図 on iPadは、地域別の地図を複数冊持ち歩く手間が省けるメリットと、シームレスな地図検索が出来る様になれば、ビジネスシーンの即戦力になることは間違いないだろう。
紙媒体とは違った利便性のある住宅地図 on iPadになる様、期待したい。

記事執筆：mi2_303