28日のチャンピオンズリーグ(CL)グループリーグ第2節で、チェルシーのホームに乗り込んだマルセイユが0―2と完敗を喫した。

 マルセイユのデシャン監督はこの一戦に、レミ、ジニャック、ブランダンの攻撃陣を起用したが、チェルシーのディフェンスに手も足も出ない印象を与えた。試合後の記者会見では、「なぜアンドレ・アイユーとヴァルブエナを先発で起用しなかったのか?」との質問が飛んだ。

 たしかにこの2人は国内リーグで好調。そして実際に2人を同時に投入した残り30分間はマルセイユの攻撃の歯車が噛み合いはじめたように見えた。しかしデシャン監督は、「後悔はない。前半は守りに回らされた。2人の投入は、何かを変えたかったから。とはいえ、もし最初から彼らを起用していたとしても、どうなっていたかはあなた方にも私にもわからない」と半ば憮然として答えた。

 翌日のレキップ紙は、デシャン監督の選択を責められないと擁護する。スタメンで起用した3人は、後半から投入した2人よりフィジカルの面で優っており、チェルシー守備陣の執拗なマークに対抗するためには有効かもしれなかったとの分析だ。しかし結果的に3人は期待に応えられなかった。

 初戦のスパルタク・モスクワ戦につづいて苦杯をなめたマルセイユだが、レキップ紙によると、1992年以来のCLで2連敗でスタートして決勝トーナメントに進んだチームは7例ある。2007-08年シーズンにバルセロナ、グラスゴー・レンジャーズにともに0―3で敗れたリヨンも、最後の最後でグループリーグを突破した。

 国内リーグでも2連敗でスタートしたマルセイユ。一時は降格圏の18位にまで下がったが、その後は負けなし(3勝2引き分け)で調子を上げつつあり、まだチャンスは十分にありそうだ。