先週のセリエA第4節ブレシア戦で、ASローマのDFフィリップ・メクセスがペナルティ・エリアでのファウルで退場となり、その後の主審への猛抗議で3試合の出場停止処分を受けた。

 メクセスが与えたペナルティが決勝点となってチームは敗れ、19位に転落した。それが一転して、メクセス抜きで戦った3日後のインテル戦では無失点勝利。メクセスの起用に疑問符が付けられたとしてもおかしくはない。

 しかしこの厳しい状況にあっても、フランス代表のローラン・ブラン監督からの信頼は失っていない。ラジオ局RTLでインタビューを受けたブラン監督は、「センターバックのコンビには完全に満足している」とメクセスとラミ(リール)を次のルーマニア戦(10月9日)でも引き続き起用する考えを示した。

 また、不振のリヨンで苦しむトゥララン(MFあるいはDF)については、「消去したわけじゃない」としながらも、招集する可能性が薄いことを示唆した。「(前戦の)ボスニア戦が十分満足のいく内容だったから、大きな変更は考えていない。すぐに新しい選手を入れたがるのはフランスの悪い癖だ」と語り、選手の入れ替えを頻繁に行なったドメネク前監督をチクリ。

 ただし、故障者の多い攻撃陣に関しては、リーグ・アン首位のサンテティエンヌを引っ張るディミトリ・パイエットを抜擢する可能性があることを仄めかした。一方、新天地のエルクレスで2ゴールをあげてセビージャを叩き、代表返り咲きに意欲を見せるダビッド・トレゼゲについては、「彼が入れば、チームに何かをもたらしてくれるのは知っている。しかし我々は若い選手でチームをつくることを選んだ。若手を信頼しつづけるつもりだ」と話し、ベテランの復帰に否定的だ。