総務省が発表した労働力調査(速報)によると、10月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の5.1%。3カ月連続の改善となった。

 完全失業者数は344万人(前年同月比89万人増)で12カ月連続の増加。完全失業者のうち「勤め先都合」は前年同月比66万人増の152万人、「自己都合」は同6万人増の103万人だった。

 就業者数は前年同月比117万人減の6271万人で21カ月連続の減少。産業別就業者を前年同月と比べると、製造業(88万人減)、サービス業(34万人減)、建設業(24万人減)、卸売業,小売業(15万人減)、学術研究,専門・技術サービス業(8万人減)が減少。一方、医療,福祉(26万人増)は大幅増が続いている。

 厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント上昇の0.44倍。2カ月連続の改善となったものの、新規求人倍率(季節調整値)は0.78倍で、前月を0.01ポイント下回っており、今後も厳しい雇用環境が予想される。

 正社員有効求人倍率は0.27倍で、前年同月を0.25ポイント下回った。 有効求人(季節調整値)は前月に比べて0.9%増、有効求職者(同)は1.6%減となった。

 新規求人は前年同月比18.8%減だった。産業別にみると、前月に引き続き、情報通信業(38.6%減)、製造業(31.4%減)、卸売業,小売業(25.9%減)、建設業(20.1%減)、宿泊業,飲食サービス業(20.1%減)、サービス業(17.5%減)、学術研究,専門・技術サービス業(16.0%減)、教育,学習支援業(12.8%減)、生活関連サービス業,娯楽業(10.9%減)、医療,福祉(9.8%減)、運輸業,郵便業(8.7%減)は減少となった。

 都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、最も高いのが福井県と香川県の0.63倍。最も低いのが青森県と沖縄県の0.28倍だった。

9月末時点の高卒内定率37.6%、採用意欲低下で求人数46.7%減(2009-11-05)
9月の完全失業率5.3%、有効求人倍率は0.43倍で2年4カ月ぶりに上昇(2009-10-30)
就職氷河期が現実に 大学生の就職内定率7割台(2009-10-27)

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の専門紙。「中立公正」「確かな取材活動」で情報提供を行っています。