総務省が発表した労働力調査(速報)によると、9月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の5.3%。7月に過去最悪の5.7%を記録してから、8月(5.5%)に続いて2カ月連続の改善となった。

 完全失業者数は363万人(前年同月比92万人増)で11カ月連続の増加。完全失業者のうち「勤め先都合」は前年同月比51万人増の113万人、「自己都合」は同6万人増の114万人だった。

 就業者数は前年同月比98万人減の6295万人で20カ月連続の減少。産業別就業者を前年同月と比べると、製造業(81万人減)が引き続き大幅な減少となっているが、7月(106万人減)、8月(112万人減)からは減少幅が縮小した。一方、医療,福祉(37万人増)は増加傾向が続いている。運輸業,郵便業(17万人増)は増加に転じた。

 厚生労働省が発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント上昇の0.43倍となった。7月、8月に2カ月連続で過去最低の0.42倍を記録していたが上昇に転じた。上昇は2007年5月以来、2年4カ月ぶり。正社員有効求人倍率は0.26倍で、前年同月を0.28ポイント下回った。

 有効求人(季節調整値)は前月に比べて1.5%増、有効求職者(同)は1.6%減となった。

 新規求人は前年同月比20.8%減だった。産業別にみると、情報通信業(38.5%減)、製造業(35.2%減)が30%を超える大幅な減少となっている。

 都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、最も高いのが香川県の0.62倍。最も低いのが沖縄県の0.27倍だった。

8月の完全失業率5.5%、有効求人倍率は2カ月連続で過去最低水準の0.42倍(2009-10-02)
7月の完全失業率5.7%で過去最悪、有効求人倍率も過去最低を更新(2009-08-28)
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